FP先進国アメリカ視察レポート - 家計・ライフプラン全般 - 専門家プロファイル

寺野 裕子
てらの・ファイナンシャルプランニングオフィス 代表
徳島県
ファイナンシャルプランナー

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FP先進国アメリカ視察レポート

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ライフプラン

今回はFP先進国アメリカ視察の報告です。

9月28日から10月6日まで米国のFP大会(米国FPA大会)参加と
現地のファイナンシャルプランナー事務所訪問(3社)のため
米国南部にあるテキサス州サンアントニオに行ってきました。
サンアントニオは車で3時間も走ればメキシコという場所です。

私は米国FPA大会初参加だったのですが今回の参加目的はズバリ
『この目でFP先進国米国を見る』ことでした。
米国は日本より20年以上ファイナンシャルプランニングでは
進んでいることはよく聞く話です。
でも実際に米国がどのように進んでいるのかを私は自分の目で
見てもいないですし肌で感じたこともありません。
独立開業から4年半が経過し、たくさんのお客様の
ファイナンシャルプランニングの実行支援をさせていただきました。
私はアメリカスタイルのファイナンシャルプランニンを実行する
独立系FPを自負しているわけですが、
その私がアメリカを見ていないというのではお話になりません。
そこで一念発起して行ってまいりました。

自分の目でアメリカを見てきたわけですが視察後の感想は
『FP先進国米国を見せつけられた!』というものでした。
詳細書いていきますね

まず9月29日から4日間、米国FPAに参加してきました。
私たち日本人も参加しているように世界中から約2500人の
ファイナンシャルプランナーが集まる大会です。
メインのイベントは全部で60以上はあったセミナーです。
60以上の中から学びたいセミナーを選択して受講するのですが
内容は介護、金融、経済、政治、戦争、保険、相続、年金、離婚、
FP理論、インターネット等々多岐に渡ります。
私は12のセミナーを選択して受講してきました。
12のセミナーの中には基本的なFP理論のセミナーもあったのですが、
包括的な人生設計プランニング、受託者責任追及(お客様本位)を
実行するために受講者側も積極的に質問をして議論がなされていました。
まず、この議論のやりとりは驚きでした。
残念ながら日本ではこの議論応酬の景色は見ないだろうなと感じたからです。

またFPA大会の会場にはファイナンシャルプランーへの営業を目的として、
証券会社、保険会社、インターネットシステム会社等々のブースが
多数出展しています。
これも日本との大きな違いで以前少しはあったようですが
直近の日本のFPフェアにはブースコーナーは一切ありませんでした。
日本では実務を行うファイナンシャルプランナーが少ないから
案内する必要もないという現状を感じざるをえません。
 
次に4日間のFPA大会終了の翌日からはテキサス州現地のFP事務所を
3社訪問したのですが、こちらは『お客様の資産を増やす・守る』
ためのシステムがハード、ソフト両面から構築できている現場を
見て衝撃を受けました。
今回訪問した3社は当然、運用方針、スタッフ数、顧客数等の違いはあります。
例えば運用方針でいうと、インデックスファンド中心、アクティブファンド中心、
私募債を積極的に導入と3社見事に違います。
しかし共通するのは受託者責任(お客様本位)を追及するために
包括的なファイナンシャルプランニングを作成し資産運用を行うことを
メイン業務として運営されているということです。
米国はリーマンショック以降さらに金融機関への信頼感が崩れている
というお話を今回現地で聞きました。
日本でも金融機関等への信頼感は揺らいでいると思います。
実際、私も金融機関からの商品勧誘時にお客様からセカンドオピニオンの
ご依頼をよくいただきます。
しかし米国では『金融機関は信頼できないから有料だけど中立公正な立場
で資産形成の実行援助をしてくれるFP事務所に頼もう』というご要望に
応えられる環境整備が日本よりも明らかに進んでいるということを
今回の米国視察で思い知らされました。

今回のFP事務所訪問時、初参加の私がまず持った印象がいずれの事務所も
『気持ち悪い?くらいの歓迎ムードで出迎えてくれるなあ』というものでした。
そして惜しげもなく事務所の歴史、システムのこと、売上のこと等々
教えて下さいました。
恐らくFP先進国米国としての責務みたいなものからFP新興国日本に
お教えくださったのだと思います。
FP新興国日本ですが、まだ人数は決して多くはないですが日本でも
お客様本位で包括的ファイナンシャルプランニングを行いお客様の
実行援助するファイナンシャルプランナーが私も含め活動しています。
『金融機関のよく分からない説明で購入しちゃった』と言って
頭を抱えなきゃいけない時代は終わったと思います。
お金のこと、人生のこと考えなきゃと思い至った時には、
是非アメリカスタイル・包括的ファイナンシャルプランニングを導入する
ファイナンシャルプランナーをご活用いただきたいなと思います。

そして私は今回の米国訪問をきっかけに、
今のFP活動を包括的ファイナンシャルプランニングを行う
実務家ファイナンシャルプランナーがより皆さんの身近な存在
になるようなものにしていきたいと心新たにしているしだいです。

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