「私って、よく道を尋ねられるんですよね」という人に、ときどき出会います。
私自身も外を歩いているときに、よく道を聞かれます。周りに他の人が大勢歩いていても、私が声をかけられるので、たぶん自分の思い込みだけではないと思います。
もちろん、できるだけきちんと教えますし、一緒に地図を見たり、わかりそうなところまで案内したこともあります。
つい先日も、採用活動をお手伝いしているクライアントの会社説明会を、ある公共施設でやったのですが、その施設では他にも多くの会合があったようで、説明会場の案内役をしていたある社員の男性に対して、いろんな人が全然関係ない会合の場所を次々に尋ねていました。
その男性社員は、ちょっとおとなしい感じですが、真面目な優しい方で、本来ならば関係ない人から関係ないことを聞かれているのですが、「それはここの会場みたいですよ」などと真面目に案内していました。(他の社員からは、「この施設の係の人と間違われているんじゃない?」なんて言われてましたが・・・。)
道を尋ねられる人と、尋ねられない人の違いが何なのかと考えてみましたが、結局は見た目や雰囲気、第一印象しかないはずです。私は具体的な分析はできませんが、たぶん声をかけやすいと感じる、答えてくれそうと感じる何かあるのだと思います。また、よく聞かれるということは、多くの他人がそう感じるということです。さらにその見た目の感覚というのは、意外に合っているように思います。一人ひとりは感覚でも、数が重なれば客観です。
他人がその人に対して持つ何らかの印象というのは、自分が意識していないこと、気づいていないことも多いはずです。他人の第一印象に影響することというのは、やはりその人の日々の行動や考えていることなどで、その人の内面が見えてしまうということなのだと思います。
自分の第一印象をよくしたいと考えるならば、結局は自分の内面を磨く事しかないように思います。
そんなことを考えていたら、「道を尋ねられるのは、意外にいいことかも」と思っています。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
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