- 松下 雅憲
- 株式会社PEOPLE&PLACE(ピープルアンドプレイス) 代表取締役
- 東京都
- 店長育成・販売促進ナビゲーター
対象:人材育成
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先日、私に「お客様軸に立つことの大切さ」を教えて下さった、
とんかつ新宿さぼてん「デリカ平塚ラスカ店」の加藤喜保子店長に会いに行ってきました。
25年間、この店の店長として、トップセールスを維持して来られた、さぼてんの宝です。
私にとっては、さぼてんの基準、さぼてんの心遣い、そして、さぼてんの魂を、厳しく指導して下さった、お師匠様です。
私が、さぼてんにいた7年間。
何か解らなくなったら、平塚に行って話を聴いてもらいました。
何回も何回も足を運びました。
もっとも、おしゃべりな私が、たぶん2割くらいしかしゃべれなくなるくらい、反対にたくさんしゃべって下さいますが・・・
いつも、だいたい3,4時間。
ずっと叱られっぱなしです(笑)
さて、この加藤店長。
この8月末で、店長職を降りられ、アルバイトとして、週に何時間か勤務することになりました。
定年を数年過ぎても、退職を伸ばし伸ばし、ずっと最前線で、顔晴って来てくださった方です。
足を骨折しても、ギブスと松葉杖で勤務されていた加藤店長です。
デベロッパーの店長が、辞めないでくれとさぼてん本社にお願いをされたくらいです。
先日は、さぼてんの田沼社長が、藤沢にオープンしたさぼてんを訪問した後、わざわざ平塚まで足を伸ばして会いに来たくらいの店長です。
別格の方です。
ご挨拶に行かねば、バチが当たります(笑)
と言う訳で、薔薇の花を持って、会いに行きました。
私は、加藤店長からたくさんのことを学びました。
一番は、
「お客様の立場に立つことの大切さ」です。
加藤店長は、口癖が、
「ほら、お客様からは、どう見えるんだろうね。」
「ほら、お客様の立場から見てご覧。」
もちろん、従業員の立場にも立ちます。
「従業員から見たら、どんな風に見えるんだろうね。」
「従業員は、どう思うだろうね。」
加藤店長は、徹底して、お客様や従業員の立場に立ちます。
だから、会社の立場や自分の立場で発言行動する人へのお叱りは、非常に厳しい!
会社の事情や、言い訳や、背景は関係ないのです。
お客様にとってどうなのか、だけなのです。
だから、会社にもしょっちゅう電話が架かってきます。
情報システム部は、POS画面の配列が、使いづらいと叱られます。
マーケティング部は、POPが、解りにくいと叱られます。
商品部は、納品された原材料の品質にばらつきがあると、叱られます。
営業部の上司は、要請に対してすぐに動いてくれないと、叱られます。
商品の完成品基準も、ムチャクチャ、シビアです。
「これは、あなたならばお金を出して買えるのですか?」
「これを買って、家で食べるお客様の顔を考えているのですか?」
と、作った従業員は叱られます。
売上獲得意欲も非常にレベルが高いのです。
「今日は、必ず○○万円売るのよ!」
「前年は絶対取りたいの!去年の私には負けたくないのよ!」
「この食品フロアで一番売りたいのよ!他の店には負けたくないの!」
「さぼてんで一番売りたいの!」
誰にも負けたくないのです。
自分にも負けたくないのです。
だから、自分に対しては、一番厳しく叱っています。
平塚は、新宿に比べると、小さな小さな商圏です。
一度来て下さったお客様が、二度三度来て下さらないと、長年営業は出来ません。
地域に愛されないと、売り続けることは出来ません。
駅乗降客も、商業施設も、新宿に比べると、極めて小さいのです。
しかし、全国トップクラスの売上を25年間維持し続けているのです。
なぜか?
その要因は、明らかに加藤店長なのです。
加藤店長の接客は、マニュアル通りではありません。
笑顔も、決してたくさんありません。(笑うと可愛いですが・・)
むしろ怒っています。
怖い顔の方が、印象が強いのです。(ごめんなさい)
なので、さぼてんのマニュアル基準での評価は非常に低いのです。
覆面調査の結果も、ひどいもんです(笑)
だから、どんなに売っていても、どんなに地域から愛されていても、お手本になれなかったのです。
私のさぼてん勤務当時の上司は、「加藤さんのような”天然”の店長は、コピーできない・・・」
と、言われました。
そうなんです。
表面だけをコピーしたらきっと毎日クレームの嵐です。
でも、この店は、本社にクレームがありません。
もちろん、
お店にはお叱りが来ます。
加藤店長は、お客様から直接叱られます。
でも、必ず、そのお客様は、さぼてんファンになるのです。
それが、加藤店長です。
加藤店長が、地域から愛される理由。
ひと言で言うと、
「お客様視点」
もっと言うと、
「お客様の立場に徹底的に立ちきる」
と言うことです。
「立ちきる」のです。
これを、この姿勢が、加藤さんの秘密なのです!
私の店長育成コーチとして、経営コンサルタントとしての軸は「相手軸に立つ」という考え方です。
それは、加藤店長から学んだ、大切な軸です。
「相手の立場に立つ」
当たり前のようで、難しい。
「相手の立場に立ちきる」
こうなると、なかなか出来ません。
まずは、私自身が、加藤店長のような「相手軸名人」になりたいと思います。
「ほら、お客様からは、どう見えるんだろうね。」
「お客様の立場から見てご覧。」
加藤店長の言葉を思い出しながら、今日も顔晴りたいと思います。
加藤店長、25年間、お疲れ様でした。
ありがとうございました。
そして、これからも、ご指導、宜しくお願い致します。
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