なかなか言えない セックスにまつわる夫婦の誤解 - 離婚問題全般 - 専門家プロファイル

岡野あつこ
株式会社カラットクラブ 代表取締役
東京都
離婚アドバイザー

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:離婚問題

阿部 マリ
阿部 マリ
(行政書士・家族相談士)
阿部 マリ
阿部 マリ
(行政書士・家族相談士)
岡野あつこ
(離婚アドバイザー)

閲覧数順 2024年04月18日更新

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

なかなか言えない セックスにまつわる夫婦の誤解

- good

絵里子さん(31歳)は、夫の俊一さん(32歳)とのマンネリのセックスに悩んでいました。
あるとき、妻の本音が夫に伝わり、彼は変わりました。でも、豹変した夫のセックスにはもっと困惑することになってしまったのです。


彼のことは、愛しています。彼も私を愛しているでしょうし、結婚してから浮気をしたりしたことはないと思います。
ただ、彼とのセックスに関しては、悩みが尽きないのです。

結婚してすぐに子どもが生まれた私たちには、2歳の子どもがいます。
妊娠中や子どもが生まれてすぐのころは、私の体を気遣ってくれて、セックスの回数が減っていました。
それは当たり前のことですし、仕方がないことだと思っていましたが、産後半年を過ぎたころから、彼は毎日求めてくるようになりました。

誰でもそうでしょうが、夫婦のセックスについて、話し合うことなんてないと思います。
例えば、いつするとか回数です。事前に話し合っているという話は聞いたことがありません。
ですから、お互いの性欲やその場の雰囲気でいいと思っていました。でも、彼はちょっと違うみたいなのです

「昼間からずっと絵里のことを考えていたんだ」

帰宅して玄関に入るなり抱きついてくることもあります。
子どもが寝ていると、そのまま寝室に行くこともあるのです。まるで発情期。
ときには、抵抗するほどイヤだということもありますが、たいがいは応じてきました。(※1)

私も性欲が弱い方ではないので、セックスをすることそのものには抵抗はありません。
でも、毎日毎日、同じ手順で同じことを繰り返していることに、次第につまらなさを感じ、ついに絶頂に達することができなくなってしまいました。

 こういう状態を、ある種の欲求不満というのではないかと思います。
でも、彼の方は、毎日同じように射精しているので、きっと満足しているのでしょう(※2)

 彼と一緒に暮らしている限り、このマンネリのセックスを続けなくてはならないかと思うと、拒否できないまでも、たまには浮かない表情になってしまうこともあります。

「絵里、なんでうわの空なんだ?」
「そ、そんなことないわ」
「このごろ、ちっとも感じてないじゃないか!」

 この投げかけに対して、何を言うのが彼を一番傷つけないのか考えていると、

 「まさか、浮気しているんじゃないのか?」(※3)

 と彼の方からビックリうるような言葉が飛び出しました。
浮気をしているなどと思われるのは、あまりにも心外なので、私は本当のことを言いました。

「あなたのセックスが、マンネリになってしまって・・・・・・」
「そんなことが不満だったのか?」
「・・・・・・不満ってことはないんだけど、いつもいつも同じことばかりで」(※4)

 彼は黙り込んでしまいました。5分ほど押し黙ったあと、彼が言ったひと言はとても意外なものでした。

 「俺がマンネリってことか?」

 「言葉尻をとらえたことを言うのね。マンネリなのはあなた自身じゃなくて、あなたのセックスの手順やしてくれることが・・・・・・」

ここまで言いかけて、私はハッとしました。
思わずこんなにくわしく言ってしまったことで、彼はなにを思うのだろうと。
案の定、彼は嫌なことを言い出しました。

「そうか。経験豊富な絵里を、俺では満たすことができないってことなんだ」
「違うわ。そんなことじゃない!」
「じゃあ、俺じゃなければいいってことか?」
「あなた、どこまでひねくれてるの? 私は、経験豊富でもないし、あなた以外の人に抱かれようなんて思ってないわ」(※5)

私が少し激しく言ったので、彼はそのまま背を向けて寝てしまいました。
私にしてみれば、せっかくの話す機会を失ったのは残念だったのですが・・・・・・。


それから1週間、彼とのセックスはありませんでした。
その他の日常には変化はなかったのですが、彼は夕食が終わると、さっさと1人で寝てしまうのです。

私は悪いことを言ってしまったと気にしていました。
ところが、そんなことを思っていたある日、夕食を終えた彼が、
「絵里・・・・・・抱きたいよ。絵里が欲しい」
と言い出しました。そんな言葉を言われたことがないので、とても驚きました。
でも、この言い方からしても、なにかが変わったかもしれないし、そうだったら嬉しいと期待しました。(※6)

そのときから、確かに彼のセックスは変わりました。
珍しい体位や、大人のオモチャなども買いそろえてきました。
とにかく過激なことを取り入れようとしていました。
アダルトビデオを見せられ、同じことをさせられることもあります。(※7)

「いいだろう? どうだ?」
「う、うん・・・・・・。どうしちゃったの・・・・・・?」

そこまでの言葉を言うと、先の言葉が言えないように、彼はまた私の唇をふさぎ、私の体をまさぐり始めました。

彼が変わってから、私はまた感じるようになっていました。
でも、なんだか普通じゃないことばかりしているようで、どこかで気恥ずかしいし、変態夫婦になってしまったのではないかと不安にさえなります。

確かに私は、ひとつ覚えのような通りいっぺんのセックスには飽き飽きしていました。
でも今は、あまりにもバラエティーに富みすぎて、ついていけない気分です。

今のところ、私はこの状態に対して「イヤ」と言ったことはありません。
なので、彼は私を満たしているという自己満足の中にいるのだと思います。
確かに、性欲は十分に満たされるようになったと言えますが、こんな毎日を過ごしていたら、だんだん彼のことが嫌いになってしまいそうです。(※8)


※1:言われるままに応じていると、夫は勝手に喜んでいると思い込んでしまいます。イヤなときや何かが違うと思ったときは、はっきりと言った方がいいのです。そのタイミングはマンネリになる前、早い方がいいですね。

※2:男性は自己満足なセックスをする傾向があります。ここは、妻から夫へ何らかのサインを送るか、自分から性生活を変えていくように仕向けることも、ひとつの方法です。

※3:ここは論点を浮気にすり替えて話しましょう。妻は浮気をしていないわけですからチャンス到来です。ここで、まじめに受け答えするより、「妬いているの?」とか、「私のこと愛しているの?」と冗談まじりに言って、「じゃあ確かめてみる?」といけば、ほぼ成功です。

※4:ここでは、「いつもいつも同じことばかりで」と言うより、もっとはっきり言うべきです。夫が「そんなことが?」と言ったら、「私たちにはそれが重要なのよ」くらい言ってもいいですね。

※5:この妻の愛のこもった切り返しは、いい表現ですね。「あなたを愛しているからこそ、言えることなのよ」と、自分の気持ちを強く夫に伝えています。

※6:普通だったら悪く取るのに、妻の素直な取り方は、よかったですね。

※7:男性によくある勘違いです。でも夫は言えばわかる人ですから、「私はアダルト女優ではないわ。私をあの人と一緒にしないで」くらいのことを言ってやりましょう。

※8:ここで夫を嫌いになってしまう前に、もう一度、”マンネリ”を打破したときのように、彼に教えてあげたらいかがでしょう。



【チェックポイント】
セックスに関する男性の勘違いは、なかなか根深く、本当に女性が喜んでいるかどうか理解できない傾向があります。妻の様子を、愛情を持って見直してみてください。


夫婦問題でお悩みの方へ 創業1991年 相談件数25,000件 岡野あつこの離婚相談救急隊

このコラムに類似したコラム

離婚回避し浮気解決させた夫婦愛復活の相談者の声 中村 はるみ - 性格分析交流術 夫婦円満R コンサルタント(2017/12/15 07:56)

浮気離婚寸前から夫婦愛を深めた3つの修復術(1) 中村 はるみ - 性格分析交流術 夫婦円満R コンサルタント(2017/11/28 16:32)

離婚を考えるその前に「精神的な浮気を軽く見てはいけない」 岡野あつこ - 離婚アドバイザー(2012/10/28 12:00)

離婚を考えるその前に「浮気それとも本気?…2」 岡野あつこ - 離婚アドバイザー(2012/10/27 12:00)

離婚を考えるその前に「夫よりもステキな人が現れて…2」 岡野あつこ - 離婚アドバイザー(2012/10/25 14:22)