新東商カラコ2級～12～

今回から色彩の文化史に入ります。
まずは古代。

顔料の最初の使用は身体彩色で赤土(レッドオーカー)、染料は
トルコ共和国アナトリア半島のチュタル・ヒュユク遺跡に、
アカネソウなどで染めたウールが残っています。

また、人類最初の人工合成顔料はアレキサンドリア・ブルーで
古代エジプトで作られました。
染料の色数もたくさんあり、古代エジプト人が衣服や化粧に多くの
染料を使っていたことが分かっています。

古代ギリシャの色彩では、哲学者が色彩に関する記述をしています。
これはまとめておいたほうが良いでしょう。

エンペドクレス：眼の内部は火であり、一種の光が発せられて対象物が見える
デモクリトス：白・黒・赤・緑の4素色からすべての色ができる
アリストテレス：白と黒の混合によって色彩ができる

アリストテレスの理論は、17世紀にニュートンにより否定されるまで
ヨーロッパの色彩論を支配していました。

古代ローマでは、グレコ・ローマンスタイルを受け継ぎながら、華麗な
色彩文化が生まれてきました。
ポンペイの彩色壁画に見られるポンペイ・レッドやポンペイ・グリーンが
有名です。
ポンペイ壁画は補色を使った対比の強い配色でしたが、ヘレニズム美術が
導入されると寒色系の色使いが増えました。

この時代、貝紫を使って染めた紫は特別なものでした。
高価なものだったため、皇帝以外の着用が禁じられた禁色であり、
そむいた者は厳しく罰せられました。

ホームページリニューアルしました！
HP：http://www.ne.jp/asahi/nrk/color-circle/
All About:http://profile.ne.jp/pf/noriko-color/