- 敷浪 一哉
- 有限会社シキナミカズヤ建築研究所
- 建築家
対象:住宅設計・構造
赤レンガ倉庫です。よく見ると、手前は・・・。
そう、アイススケート場なんです。
赤レンガ広場に仮設のスケートリンクができていました。
こうやって写真を撮ると、日本とは思えないですよね。
それだけしっかり時間のたった味わいのある建築物も少なく、それ以上にランドスケープをきちんと整備されていることが少ないということの裏返しなんですが。こういう景色が当たり前になってくると、日本人の美の意識も再び向上していくと思うんですけど。
もともと日本人は洗練された美の意識があって、それが急激な経済の成長と引き換えに置き去りにされてしまったことはみなさんご存知ですよね。
先日のコラムで書いたベロタクシーでもそうですが、経済成長と文化意識は反比例しますね。そういう心の余裕を得るため絶対的に必要なものは「時間」。そして「お金がない」。
時間があるけどお金がないときは、頭を使って手間をかけてなにかを生み出します。そういう行為こそが文化の向上につながっていくんじゃないかなと僕は思っています。
ところでこのアイススケート。
裏に回ってみると発電機がグワングワンうるさい音を立てて排気ガスを吐き出していました。やっぱり自然の摂理に反する遊びは負担が大きいですね。