- 中山 峰生
- 建築家
対象:住宅設計・構造
その活動の中で遭遇した、事例を紹介します。
新築後25年程経過した2階建て住宅があり、増築したところ住宅が傾き始めたという事案です。傾きは進行し建物各所に亀裂や建具が閉まらないような現象が多数現れたのです。
住宅が建つ地域は地盤の悪い地域であり、周りに建っている住宅も新築時においては基礎工事に杭補強をする様な場所でした。
増築後まもなく、建物の基礎部分には横断するような大きな亀裂が発生、玄関ドアはちゃんと閉まらなくなり、建物内部のドアも自動ドアのように勝手に開くようになりました、居間や各部屋の壁には大きな亀裂がいたるところに発生しました。
この事案の教訓としては、増築工事に際して事前の調査をしっかり行わなかったために建物が使えなくなった事例です、このような事態を招かないように増築工事を行う前には、現状の建物調査を十分に行い工事による建物の変形を事前にチェックすることが非常に重要であるということです。
今後は、事前に建築に精通した第三者に依頼して調査することが必要ではないでしょうか。