- 牛田 雅志
- ブレインリンク・コンサルティング株式会社
- 税理士
対象:会計・経理
これはプラトンの言葉だそうですが、自分のことをすべて理解している方はいらっしゃいません。人には他人からしか見えない盲点が必ずあります。その盲点を他人から教えてもらえるかどうかがボトルネックを解消する鍵となります。
スタッフにとって経営者に意見するのは大変な勇気がいります。気安く話せない、忙しいところ貴重な時間をさいていただくのは申し訳ない、仕様のない意見だと馬鹿にされるかもしれない等々スタッフは常に遠慮しています。スタッフから積極的に意見を言ってもらうことは至難の技ですが、社内外を問わず諫言・苦言を呈してくれる右腕をもつことが経営者の必要条件の一つだと思います。
私が最も得意としていたサービスに関する見積書を横で見ていたスタッフが一言。
「牛田さん、競合会社をみてください。もっと市場のニーズに敏感になるべきです。こんな状況ではお客様がどんどん離れていきますよ。」
ムッとした私は頑なに自分の意見をゴリ押ししましたが、結果は契約解除という散々たるものになりました。落ち込んでいる私をみたスタッフは「人間痛い目にあわないと気付かないものなんです。良い経験をされましたね。」
それからは自分の仕事について、自分本位な思い込みをなくすため他者に検証してもらう仕組みに変えました。
忠言は耳に逆らえども行いに利あり。裸の王様になって周りの人から笑われないように良き参謀を努力して得るようにしましょう。