
- 宮本 陽
- And EM アンド・エム 代表
- 兵庫県
- カメラマン
対象:写真・ビデオ
- 宮本 陽
- (カメラマン)
- 宮本 陽
- (カメラマン)
カルチャーカメラ教室よりフィードバック:「顔認識オートフォーカス」は少々厄介だ
非常に優れた技術だと思われる「顔認識AF」。
昨今のカメラには、「顔認識オートフォーカス」の機能が盛り込まれ、人の顔を検出しそこにピントを自動的に合わせてくれます。
文言だけを見ると、こんな便利な機能はない。と思ってしまいます。
ですが、撮影対象は「顔」(もしくは顔に準ずるものとして認識すべきもの)だけではないので少々厄介なことが起きることがあります。
【コンデジではデフォルト設定で「顔認識AF」がONに】
コンパクトデジタルカメラでは、デフォルトで「顔認識AF」がオンになっているものが多いように思われますが、撮影対象が「顔」ではない場合には、この「顔認識AF」が邪魔になることがあります。
シャッター半押しでオートフォーカス機能が働くものの、顔を認識できないためにいつまでもピントが合わない...。ずっとフォーカスが泳ぎ続ける...。結果としてシャッターが下りず撮影することできません。
そして、カルチャーの授業では「先生、このカメラシャッターが下りないんですけど...。」となってしまいます。
大所帯のクラスであれば、フォーカスモードを変更するだけで時間があっという間に流れてしまいます。一人だけのカメラを触る訳にもゆかず、かといって該当者全員の設定を変えて回ることもできません。
メーカーやモデルごとに設定メニューの階層も場所も異なりますし名称も違います。はたしてどのメニュー項目が該当するのかさえよくわからないケースが大半です。
取扱説明書をご自宅で読んで設定変えてみてください(それに機器の操作を行うのは授業内の目的ではない)と、急場をしのいでも、シャッターが下りないことには撮影自体ができないので授業の進行が八方塞がりになってしまうこともしばしば。というのが現状です。
【顔認識AFのON、OFF操作は知っておきたい】
顔ではない対象を撮影する場合に、シャッター半押しでなかなかフォーカスが安定せず迷い続けることがあると思います。この場合には顔認識AFをOFFにして、任意のフォーカスポイントに固定することで解決するかもしれません。
また、オートフォーカスの機能は、極端にコントラストが低いあるいは無地の面(何も書かれていないホワイトボード等)ではピントを合わせることができません。こうした被写体の場合にもフォーカスが迷い続けることになります。
後者の場合は、顔認識AFとは関係が無い現象ですが、このケースでは無地ではない何か明暗差や色彩差、形状差などがある部分にフォーカスポイントを持ってゆくことで解決するものと思われます。(ただし、当たり前ですがその位置にピントが合います。)
ともあれ、便利になることは大歓迎のカメラの機能ですが、その機能の得手・不得手を知り、機敏に設定変更できるようにしておくのが撮影を楽しむ秘訣ではないでしょうか。
いわゆる、デフォルトの状態のままでは自分の思う通りの結果は出なくて当たり前。という認識も必要だと思われます。
(参考写真: フォーカス位置は自分の意思でカメラのロゴマークに合わせています。顔認識AFがONだと、少し構図がズレて上部の顔が見えた瞬間に「顔」に合ってしまう可能性があります。望まない結果を出さないことも使いこなしではないでしょうか。)
「メルマガ:平成のデジタルフォト通信」でも色々なお話をお伝えしています。
このコラムに類似したコラム
「撮らされる」写真から卒業してみませんか 宮本 陽 - カメラマン(2015/11/24 13:00)
構図はカメラが決めるもの? 宮本 陽 - カメラマン(2015/10/25 16:00)
ピント位置は自分の意思で決めるはずですよね? 宮本 陽 - カメラマン(2015/10/11 16:00)
スマホ写真きれいになる6つのコツ_02 岩田 直子 - カメラマン(2015/06/12 11:00)
プロカメラマン育成講座 古田 晃広 - カメラマン(2012/11/29 15:07)