- 市村 光之
- キャリアリーブス 代表
- 東京都
- キャリアカウンセラー
対象:転職・就職
- 新垣 覚
- (転職コンサルタント)
- 新垣 覚
- (転職コンサルタント)
本論の最初は、転職を決意するまでの山の話です。
転職を思い立つときの動機は、人によりさまざまですし、単一の理由で転職を決意する方は稀です。こんな仕事にチャレンジしたいというような前向きな欲求と、現職企業のこんなところが自分に合わないというような後ろ向きな要因、年齢的な節目で考えること、結婚・出産、家族の病気などのプライベートな要素があるタイミングで複合的に重ったとき、人は転職という選択肢の存在をリアリティをもって自覚します。現実に転職に踏み切るかどうかはともかくとして、長い社会人人生の過程で、誰しも少なくとも一度か二度は訪れる転機でしょう。
私たち職業人は、こうした転機が訪れたら上手に、ことばを換えると間違いのないように自分と向き合わなければなりません。その際にぜひ実行していただきたいのが「棚卸」という作業です。この場合、棚卸とは、ご自分のできること、これからしたいこと、それを実現するステップを整理すること、つまり、キャリアプランを組み立てたり、見直したりするための作業です。どうすれば仕事がうまくいき、達成感・充実感を得られるのか悩む方、このままこの会社にいていいのか、と漠とした不安を感じる方、今まさに転職しようかと考えている方は、抽象論で思い悩んでも答えは見いだせません。
あなたがこれまでどんな仕事をして、どんな実績を残し、その過程でどんなスキルを身につけてきたのか、そのあなたが今現在、現状のどんなことに不満や不安を感じるのか、どうしたいと考えるのか、を定義し、転職の是非を判断するベースを作る作業です。
棚卸のしかたについては、以下のホームページのに詳述しています。ご参照のうえ、ぜひトライしてください。
棚卸の結果、自分のキャリアプランを実現する最善の道は転職、という結論に至ったら、転職活動という行動を起こすことになります。人材紹介のエージェントを訪ねたことのある方でしたら、そのコンサルタントから、こんな案件がありますといくつものポジションをいきなり紹介され、戸惑われた経験があるのではないでしょうか。
ご自分の棚卸ができていない方は、こんな時、この仕事がちょっと面白そう、このポジションは年収がいい、など短絡的に目先の関心事で応募先を選んでしまいがちです。こうしたケースでは、入社して数ヵ月のうちに仕事や職場に違和感を覚えるようになり、早晩、また転職を考えざるを得ないことになる危険性が高いのが実情です。
早計な転職で失敗しないためには、Job Description(求人票)を読む前に、棚卸をベースに以下3つの作業が必要です。
(1) 職務経歴書を書く
(2) 転職先を選ぶクライテリアまたは判断の軸を明確にする
(3) 家族、特に配偶者に理解と協力を得る
これら(1)~(3)の作業はどれが先ということではありません。(1)~(3)の順番で進められることもありますし、家族と話した結果を基に転職のクライテリアを明確にできることもあります。行きつ戻りつしながら、この3つを固めてください。エージェントにコンタクトするのはその後でも十分間に合います。次回は(1)~(3)それぞれを説明します。
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