- 増井 真也
- 建築部門代表
- 建築家
対象:住宅設計・構造
埼玉県川口市にて進行中のIさんの家の内装工事の様子である。内装の仕上げ材は基本的にますいいリビングカンパニーでよく使用する高知県の田中石灰工業が作るタナクリームである。
この材料は素人でも施工しやすいように、砂などが適度に混ぜ合わされており、1回のこて塗りで仕上げることができる。しかも完全に自然素材ということで、体にも優しい。以前私の自宅の工事をしたときに、アレルギー体質の母の部屋をビニルクロスから石灰クリームに変えたのだが、それだけで喘息のような症状がなくなった経験がある。これがどれだけの化学物質の減少なのかの数値的なことまでは調べていないが、効果があることだけは確かだ。
黒い壁は、白いタナクリームに灰墨を混ぜた。この部分のみが箱のような表現になっているのだが、色彩の変化でそれを表現している。白い部分はオーソドックスなタナクリームである。柱や針の木部の自然色との取り合いもよく仕上がっている。