- 若林 正昭
- 若林司法書士事務所 所長 認定司法書士
- 司法書士
対象:借金・債務整理
やることが多いとき、どれから手を付けていいか分からなくなる事がある。優先順位を付けろとか、TO DO LISTを付けろとかのアドバイス系やスキルアップ系の本や雑誌で多く語られている。これで手際よく仕事を分別しこなせる人は良い。しかし、いくら’やることリスト’とにらめっこしても、優先順位すら決まらないという人は少なく無いはずだ。
「この仕事は利益には貢献しないが、大切なお客様からの要請だからこなさなければならない」、とか「自分の勉強になるのだから優先順位は高い」とか、「この仕事は急ぎだから」などなど。さらには、「結局やらなければならないのだから優先順位は必要ない」とか開き直ったりする。これは、仕事の優先順位を付ける為の尺度が、緊急性、重要性、人間関係、向上心、などと複数あり、優先順位を決める際に尺度同士が葛藤することが原因だ。
そのような時にこのタスク(仕事)の時給はいくらなのかという視点で、指標を一本化するとよい。「世間ではこの仕事で一時間にいくら稼げるか」を考えるのだ。弁護士が事務所の書類整理の仕事をするのは時給に合わないはずだ。ITのスキルを持った若手が工事現場の交通整理をするのも効率が悪い。
時給換算して、時給の高い仕事からこなしていく。時給の低い仕事は引受けないか、引受けるなら効率化をして稼働時間を減らすなど工夫をしたい。管理職や会社の経営に携わる人は時給の低い仕事をしてはいけない。部下や会社を守る責任がある人は、時給の高い仕事をする義務がある。いくらコピー取りの名人でも、管理職になったら「この仕事で自分は本当に会社に貢献の出来る時間の使い方をしているか」を自問自答しなければならない。この判断に時給の考え方が役に立つ。
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