ムール貝の一部と言われても・・ 4月の料理基礎講座にて - 料理教室 - 専門家プロファイル

塚本 有紀
フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
大阪府
料理講師

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対象:料理・クッキング

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ムール貝の一部と言われても・・ 4月の料理基礎講座にて

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4 月19日20日

いちごの赤ワインスープ、タヒチヴァニラアイスクリーム添え
soupe de fraises, glace a la vanille de Tahiti



前菜はムール貝のマリニエール moules a la mariniereからスタート




岡山産のムール
これはみなさんにきれいに掃除をしていただいた後の状態ですが、もとは貝から草状の組織(足糸)がでていて、引っこ抜いて、さらに貝殻をきれいに掃除をします。
この足糸は貝の組織の一部だそうで、でもいつ見ても「海藻なんじゃ・・・」と疑ってしまほど草っぽいのです。

白ワインとエシャロットで貝を開け、貝殻で身をすくいながら頂きます。パリほかフランス全土にある「レオンLeon」の名物ムール・フリットmoules fritesを心楽しく思い浮かべながら。
パリに行くとついふらりと寄りたくなり、「ええ、こんなに!」と言いつつ、結局お鍋一杯分食べてしまうことになるのです。



サフラン風味ムール貝のスープ soupe de moules safranee

貝のあけ汁を生クリームと卵黄でつないでスープにします。底には野菜とムールの身が沈んでいます。
ちょっと塩辛かったようです(貝由来)。
ところで日本ではムール貝は重さ(kg)で買いますが、フランスでは貝の大きさごとのリットル買いです。
「なぜなのか知りませんけど、リットルで売られているのです」
もう十年以上、そう説明し続けてきました。
「水が入って、ですか?」
との生徒さんの質問に、はっと気付きました。
1Lの容器に貝をいっぱいにつめて売れば、水が入ろうが入るまいが貝の量自体は変わりません。重さで売るとするならば、いちいち水をきっちりと切らねばならず(でないと、お客から文句がくるはず)、その手間はとても面倒です。重さではなく、リットルで売るのは作業性のためではないか、というのが私の推測です。



さてメインは黒豚のフィレのプルーン詰め filet de porc aux pruneaux

フィレに白ワインで浸けたプルーンを詰めて、じっくりとポワレにし、白ワインのクリームソースを添えています。
豚肉にはなぜりんごやパイナップル、プルーンなど果物が合うのかとても不思議です。鶏にはあまり果物を添わせないのに、鴨には果物。
なぜなのか不思議ながら、食べてみると本当によく合うと感じます。もちろん酢豚のパイナップルが嫌な方はいるので、どうしても受け入れられない場合もあるでしょうが、数を食べ込むうちにいつしかおいしいと思えるようになるかもしれません。


本日のワインは、ブルゴーニュのコート・デュ・クショワcote du couchois 2006
見たことのないアペラシオンだと思ったら、2000年にAOCに昇格したのだそう。豚肉に合わせて辛口の白を探しに行ったのに、興味を惹かれて買ってみました。
抜栓してみると、ブルゴーニュの樽香がふわっと香るものの、ちょっと飲みにくい感じだったので、デキャンタージュしました。

チーズはアフィネ・オ・シャブリaffine au ChablisとノルマンディのヌシャテルNeufchatel(AOP)
ともにとろりととろけ、食べごろでした! ワインがちょうどの強さ


さてデザートのいちごスープ

ペリゴール地方の初夏のデザートです。赤ワインにヴァニラやシナモンの香りを移し、いちごを浸けます。かんかんに冷たくして頂きたいもの。
ただしいちごは本来初夏の食べ物でも、日本の旬はまさしく今です。
毎年、もっと暑かったら気分がでるのに・・と思いながら頂きます。
しかし私はこの甘ったるい香りとスパイシーな芳香があるこの赤ワインのスープが、なんとも言えず大好きです。
フランスではようやく5月6月にペリゴール産の香り高いいちごが出てきます。甘くはないかもしれませんが、きゅっとしまった食感と香りの高さはまた日本のものとは違う喜び。この時期に旅行で行かれる方はぜひ。
ガリゲットgaliguetteやセンガセンガナsenga sengana、マラ・デ・ボワmara des boisなどの品種のいちごを探してみてください。

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