- 吉野 充巨
- オフィスマイエフ・ピー 代表
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
疑似通貨と言われ、もしもの時のリスクヘッジとして、金を保有したいとのお声を聞くことが有ります。そして、資産として減価しないとも云われていますが、これは一昨日と昨日で、価格変動が有りインフレのヘッジには成らない旨をご紹介しました。
では、資産配分上の一資産としての金を保有する、有利・不利を考えてみましょう。
よ
日本FP協会のホームページの中で会員向けコンテンツ『Myページ』で提供され、多くのFPが当該ページで受けた山崎元氏の「FPの為の資産運用実践講座」から学んだ結果は、資産配分に期する資産では無く、相場を読んで売買を行う投機商品と考える事が良いことが解ります。
まず、長期投資として、現金ではなく現物の金を保有することは、より大きなリスクを抱える事になることをご認識ください。
ご承知の通り、不動産や企業への投資(株式)とは異なり、金はリターンを生み出しません。
従いまして、長期に保有していてもリターンが期待しにくい商品です。
また、金の現物の売買は、売り買いの値差が大きい商品ですし、少量の場合にはより手数料かかる、高コストの商品です。少なくともバーでの取引が必要ですが、500グラムバーの価格は、田中貴金属工業HPの小売値で約237万円(2012年3月6日HPより)が必要です。
また、購入した際には保管場所も必要になります。飾るのは悪趣味ですし、金庫にしまう必要があります。バーで所有する方の多くは銀行の貸金庫を利用するようです。金の為だけに借りる方は少ないのですが、貸し金庫は小さなものでも年数万円かかり、長期保有コストは貸金庫料×年数です。
長期的な保有は、為替リスク、価格変動リスク、売買・保管コストが高い点と保有自体はリターンを生みませんから、投資では無く【投機】として割り切って保有することが良いと思われます。将来の価格変動を期待することになります。
投機として割り切った場合には、現物では無く、短期的にも価格変動に対応して売買が出来る金のETFか金の先物取引が相応しい取引対象と考えます。
ただし、将来円が価値を失うハイパーインフレや大幅な円安に備える、またはソ連崩壊時の様な経済の大混乱に備えるための資産として保有する場合には、コストを掛けても目的に沿うかとは思いますが、その場合には国内外の株式・債券・REITで資産配分を行う国際分散投資の方が有利と思います。
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http://www.officemyfp.com/seminerannai.htm
文責
ファイナンシャル・プランナー 日本FP協会認定CFP(R)
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイサー
宅地建物取引主任者
独立系顧問料制アドバイザー 吉 野 充 巨
http://www.officemyfp.com/komonryouseiadviser.html
『このコラム又は回答は、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。
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