- 松本 耕二
- 株式会社アイ・コンサルティング 代表取締役
- 北海道
- 研修講師
対象:防犯
- ヘルプキーマン 三岡
- (防犯アドバイザー)
- ヘルプキーマン 三岡
- (防犯アドバイザー)
ストーカー規制法を適用するためには、まず警察に対して被害状況を詳しく説明しなければなりません。
具体的には、「いつ」「どこで」「誰が」「誰から」「どのような被害を」「どれくらいの頻度で受けているか」を説明してくださいと、警察から求められることになります。
警察は、これらの証拠に基づいて被害の程度を判断し、事案毎にそれぞれ対応を変えてくるわけです。
ストーカー規制法による手続方法は、大きく2つに分けられます。
(1)援助を受けたいとの申し出
被害者は警察に対し、援助を受けたい旨の申し出をすることができます。
警察による「援助」とは、具体的には以下のようなことです。
・防犯上のアドバイス
・防犯グッズの貸し出し
・ストーカー行為等をした者の住所氏名その他の連絡先を教える など
(2)警告を求める申し出
被害者は警察に対し、警告を求める旨の申し出をすることができます。
警察による「警告」には、「警告」と「仮の命令」の2種類あります。
(a)警告
「警告申出書」という書類に必要事項を記入して提出すると、警察本部長等は行為者に対し「さらに繰り返してつきまとい等の行為をしてはならない」という内容の警告を発します。この警告は、行為者の携帯電話に直接通知されるようです。
警告があったにもかかわらずストーカー行為に及んだ場合、公安委員会が「聴聞」を開き、禁止命令等を行います。
禁止命令に違反してストーカー行為をした者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科されます。
(b)仮の命令
仮の命令とは、申出した者の身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害されることを防止するために緊急の必要があると認められるときに、行為者に対し、更に反復し当該行為をしてはならない旨を命ずることです。
仮の命令をした場合、国家公安委員会より15日以内に、行為者に対し「意見の聴取」が非公開で行われます。意見の聴取において、仮の命令が不当でないと判断された場合、公安委員会より禁止命令が出されることとなります。
(3)その他(告訴)
ストーカー規制法による禁止命令が出ているにもかかわらず更にストーカー行為を受けた場合、被害者は本法による刑事訴訟を提起することができます。
また、何らかの損害(実損害、精神的被害)が発生した場合は、民事訴訟によって損害賠償請求を起こすことも可能です。訴訟を起こす際は、まず弁護士に相談しましょう。
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