- 吉野 充巨
- オフィスマイエフ・ピー 代表
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
★収益に寄与するためには、コストとしての手数料が重要です。
為替手数料のほかに様々なコストが付加されていますが、一般投資家には購入価格に含まれているため、市場で購入する株式とは異なり、実際のコストは不透明です。
ただ、為替手数料は購入前に各社のHP等で確認が出来ます。
例えば、ネット証券大手のA証券の外貨購入・売却のスプレッド(費用)は
米ドル±0.25円、ユーロ±0.50円、豪ドル±0.70円、南アランド±0.30円、トルコリラは±2.5円かかります。
2010.12.05野為替レートで測ると、豪ドルは往復で約1.7%にあたります。もし、前日に述べた、オーストラリア債券を1年で売却した場合には、為替変動を除外しても、収益率は1.124%に低下してしまいます。
なお、南アのランドの場合には、往復で約4.98%にあたります。
一方、大手証券の上記費用は、取引金額が1,000万円未満で、ドルで±0.50円、ユーロ±0.75円、豪ドル±0.80円、英ポンド±1.0円、NZドル±1.0円と提示されています。
この場合、ポンド建て債券を購入すると約1.52%にあたり、NZドルでは、約3.18%にあたります
。
為替の変動リスクを考慮しなければ、短期保有の方が長期保有よりもコスト的には不利です。
このように述べてまいりますと、現時点でのリターン(米国債等で2%程度)とリスク(米国債等先進国国債)を考えますと外国債券は保有をお勧めできないのですが、
外国株式との相関はマイナス(株価か上がると債券価格は低下、株価が低下すると)になっています。
この8年、米国ゼロクーポン債の価格を日々入力している経験から実感しています。
従いまして、一定の配分(20%)外国債券においています。ただし、この12月に比率を半分程度に低下させるつもりでおります。
私が購入している、イボットソン・アソシエイツ・ジャパン社1970/1~2009/12のデータでは、米国債の為替変動リスク、円高ドル安の例として、示しますと、為替変動リスクは15%程度で円高の影響によるリターンの低下が3.5%程度あります。
新興国では、リスクの高まりとリターンの低下はこれ以上と予測できます。
一度、資産配分を見直しされては如何でしょう
文責
ファイナンシャル・プランナー
&投資アドバイザー 吉 野 充 巨
『このコラムは、投資判断の参考となります情報の提供を目的としたものであり、有価証券の取引その他の取引の勧誘を目的としたものではありません。投資による損益はすべて読者ご自身に帰属いたします。投資にあたりましては正規の目論見書、説明書等をご覧いただいたうえで、読者ご自身での最終的なご判断をお願いいたします。
本コラムは、信頼できると判断した情報に基づき筆者が作成していますが、その情報の正確性若しくは信頼性について保証するものではありません。』
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