- 塚本 有紀
- フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
- 大阪府
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
昔、私が子供の頃のいちごジャムといったら、結構甘くて、常温に出したままでもOKでした。これは糖度にしたらたぶん60〜65度(ジャム100gのうち、砂糖が60〜65gをしめるということ)あったはずです。このくらいの糖度があれば食中毒菌が繁殖しないとされるから。
でも最近はずいぶんと変わってきました。砂糖を少なめに煮上げ、フレッシュ感のある果物の味を楽しむスタイルです。そのかわり糖度は65もありませんから、開封から1週間くらい、冷蔵庫保存が原則です。
「数日間食べきり、冷蔵庫保存」を原則にすれば、ジャム作りは自由自在。自分の好みの甘さ、好みの果物感のあるジャムを作ることができます。
とろみ成分となるペクチンは果物の種や皮にたくさん含まれていて、ジャム作りはこれを利用します。ただし果物の種類(一般的に酸が多いほどペクチンは多い)や鮮度(新しいほど多い)によってその量は違ってきます。また糖度65度あたりが一番効率よくペクチンが働くそうですので、加糖率を下げるということはとろみも減るということを意味します。ただし昔のぶりんぶりんのジャムよりも、とろりと滑らかなほうがおいしいように思われますので、この点は心配の必要はありません。
食べきりが原則なので、私は小さい瓶にいっぱいになるだけの量しか作りません(おまけに飽き症なので、すぐなくなるのが理想なのです)。果物の重さににして150から200gくらい。お菓子教室でちょっと残ったものを小さいお鍋で少しの砂糖でぱぱっと煮る、というのが私のジャム作りのスタイルになりました。ものの5分もかからずに作ることができます。
砂糖の量はだいたい果物の重さの20〜40%くらいです。一回やってみて、微調整をします。
具体的な方法についてはまた次回。レシピや組み合わせなどはブログをご覧ください。
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