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中沢 努
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閲覧数順 2018年08月21日更新

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12か月で学ぶ哲学用語 東電社内事故調とデカルト的思考の接点

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12か月で学ぶ哲学用語(番外編)-東電社内事故調査委員会中間報告から見える東京電力のメンタリティーとデカルト的思考の接点-

今月初め、東京電力の事故調査委員会(正式には社内に独自に設置した「福島原子力事故調査委員会」)は原発事故に対する中間報告を行いました。(2011年12月3日報道)
東電及び同委員会は事故原因を「想定を超す津波の影響」とし、事前の事故対策も「原子力の安全について常に必要な対策を打ってきた」と述べたそうです。

報道で知る限り、原発事故の原因は見えてきませんが、それとは対照的に「よく見えてくるもの」があります。
それは「東京電力のメンタリティー」です。

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東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)とその後の原発事故(福島第一原子力発電所事故)。
学者、技術者、識者、財界人・・・。多くの人が(自分たちの)「これまでの常識を反省する」言明を行いました。
◆ でも、彼らは「本当に反省した」のでしょうか?
◆ まだ、彼らの中に「その時の言葉」は生きているのでしょうか?

(中略)

誰もが知っていることだが、宇宙旅行に丸腰で行くことはできない。
水や空気や食物がないからだ。
この事実からもわかるように、人間は人間だけで生きることができない。
あたりまえのことだが、私たちはこのあたりまえのことを日常において忘れている。

例えば地球環境。
・科学(サイエンス)の力で環境を保護する。
・技術(テクノロジー)の力で地球を守る。

聞こえはいいが、私にはとても危うく感じる。
なぜか?

なぜなら「サイエンス」も「テクノロジー」も「人間が自然や環境を支配/操作する」という思想や意志がその根本に潜んでいるからである。

その意味において、科学や技術で地球を守るというのは50パーセントの正解でしかない。

残りの50パーセントは何か?
「人間は人間だけで生きられない」という事実を直視し、その事実にひれ伏し、謙虚になることである。

(出典)
http://profile.ne.jp/w/c-56610/

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原発事故を招いた真因は、
学者のアロガンス(傲慢)であり、
技術者のアロガンス(傲慢)であり、
それらを取り巻く企業や利権のアロガンス(傲慢)であり、
◆ そして私たち自身のアロガンス(傲慢)です。

では、このアロガンスはどこから来たか?
・・・「デカルト的思考」から来ているのです。

デカルト的思考とは、「自然が人間を支配する」(=人間が自然に従う)のではなく、「人間が自然を支配/コントロールする」という発想に基づいた思考のことです。
デカルトは、自然界に存在する「生命」や「その原理」を捨象し、幾何学的延長として捉えるという思考の在り方(機械論/機械論的自然観)を提示しました。
つまり、木の命や自然のダイナミズムを「単なる微粒子の集まり」と捉え、それらが「空間に拡がっている」と考えたのです。

先の報道を見る限り、東京電力は自分たちの「行き過ぎたデカルト的思考」を反省していないように見えます。
その姿は腹立たしく、とても愚かに思えます。

では東電を愚かに感じている私たちは自分たちの「行き過ぎたデカルト的思考」を反省しているか?
この問いを自分に突き付けたとしたら・・・果たして何人の日本人・・・もちろん私自身も含め・・・が「反省している」と胸を張って答えることが出来るだろう?

私たちは自分が思っているほど東電の報告を批判できないのかもしれません。

(無断転載や無断複製禁止)
 中沢努  「人間としてのコンプライアンス原論」の内容をコラム用に書き換え

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