- 敷浪 一哉
- 有限会社シキナミカズヤ建築研究所
- 建築家
対象:住宅設計・構造
うちの息子、まだ3歳なのですが、カッコイイ車とそうでない車を見分ける。大人が見ても惚れ惚れするようなスーパーカーは、3歳の子供が見ても惚れ惚れするらしい。
機能とかそういうものは子供はわかっていないから、きっと純粋にプロポーションが美しいと感じているのだろう。
そして、美しいものを見たときは、子供であっても目を奪われ興奮する。
建築、特に住宅は直接人間がそこに住み、生活をするわけだから、盛り込まれる機能というものは計り知れないほど多い。
かつて近代建築の巨匠コルビジェは「住宅は住むための機械である」という名言とともに、住宅から装飾を取り除き、合理性と機能を盛り込んだ。
しかし、美しさまでもが取り除かれたかというと、そうではない。
コルビジェの作品は、純粋に美しい。
日本人は一般的に
「住宅は人の住む物置である」
という感覚を持っている。
「住宅は美術館じゃないから・・・」といって、美しい空間は住宅には適さないと思っている人も多い。
美しさは、人間の本能が持つ欲求の一つとして組み込まれていると思う。
美しいものを気持ち悪いと思う人はいないだろうし。
美しさは全てを凌駕する。だから、住宅であっても美しくあるべきだ。