言葉・数字の見方:用語の確認が必要な理由 - 各種の検定・資格 - 専門家プロファイル

小坂 淳
株式会社環 
東京都
ウェブ解析士マスター

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言葉・数字の見方:用語の確認が必要な理由

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ウェブアナリストの視点 もしもウェブ解析を学んだら

環の小坂です。

●先日ネットレイティングス社が発表したレポートについて

先日ネットレイティングス社が出したSNSの動向分析レポートについて、
「mixiが下落傾向」という憶測が出て、
mixi社がネットレイティングス社に質問し、
ネットレイティングス社が見解を発表されました。

(下記ネットレイティングス社の見解)
http://www.netratings.co.jp/news_release/2011/11/sns-report-Oct-2011.html

この発表の流れを見ていて、「えっ」と思った人は多かったと思います。
私もそうでした。

「ネット視聴率でいう訪問者数=ユニークユーザー数(そのサイトを集計期間中に一度でも訪問した人の数)と
SNSサイトが発表している利用者数(登録者数)とは全く違うものなのです。」
という一文を見て、そうだったのかと思ったわけです。

私はずっと、毎月される発表は
「ログインしてそのサービスを使っているユーザ」であると
「思い込んで」いました。

実際には、「サイトに訪問した人の数」であり、
会員とも限りません。

また、これも過去の発表をしっかり読んでいればわかったことですが、
「WINDOWS PCのみの」訪問者数になっています。
つまり携帯やスマートフォンは含まれないのです。
(mixiはおそらく携帯端末が多いですよね。)
macユーザも含まれません。

さらに、ネットカフェ等のアクセスも含まれません。

他にもこれらの発表は「ユニークユーザ」で行われているようですが、
一部のサイト運営者では「ユニークブラウザ」で行われているようです。

このように「最新SNS利用動向レポート」のデータは細かいところを見ていかないと
大きな勘違いを産みます。

実際に
・facebookの会員数はもっと少ないというデータを別に見た。
・mixiの会員数はもっと多いというデータを別に見た。
という方は私以外にも多いと思います。

これは
・facebookは会員以外にも閲覧する人がおそらく多い。(検索にヒットするし、オープンなので)
・mixiの会員は携帯・スマフォで閲覧する人がおそらく多い。(PCユーザの比率が低い)
ということがあるんでしょう。

●初めて見る数字は計算方法等を確認する。

ここにあげた例はこれに限らず一般的によく起きるケースです。

・計測範囲(端末やドメイン等)
・計測の方法(どのような方法でデータを集めているのか)
・分析の方法(排除するデータを排除しているか等)
・計測時期
・使用している指標(PV・ユニークユーザ・セッション数等)
・全数調査なのかサンプリング調査なのか
こういったものにより数字は大きく変わります。

例えば、ウェブ広告の効果1つとっても、
・インプレッション数(広告が表示された数)
・クリック数(広告がクリックされた数)
・ページビュー数(広告から来た人が見たページの述べビュー数)
・セッション数(訪問された数、同じ人が2回来た場合は2としてカウント)
等様々あります。

世論調査もそうですよね。
電話で昼間に測定すると、年齢は上になりやすいですし、
女性であれば主婦の比率があがり、働いている人の比率は下がります。

街角アンケートであれば、場所によって変わりますよね。

ネット調査であれば、その手法によって層がかなり偏ります。
(あるネット世論調査では、郵政選挙のときですら、自民党と民主党は民主党の方が若干指示が上でした。)

SNSの利用データとしても下記のようなものが考えられます。
・訪問者数(PC・携帯・スマフォ等の制約があるかもしれない)
・会員数(アカウントを持っている人の数)
・ログインした人の数
・書き込みした人の数
これら全て違う数字になります。

企業活動でもそうです。
例えば「利益」と言った場合に浮かべるものはばらばらです。
・売上ー原価(原価も仕入のみか、人件費を含めるか)
・上記からそれにかかる営業費(人件費や広告費等)を引いたもの
・家賃や間接人件費などを差し引いた営業利益
・営業外収益も調整した経常利益
・当期利益
・税引き後当期利益
などありますね。

利益を分母や分子に使う場合があると思いますが、その利益はこのようにいっぱいあるわけです。

ですから、様々な統計を見るに場合でもウェブ解析する場合でもなんでも、
それぞれの数字がどのような方法で習得され、どのような計算式で計算されているか、
排除されているものはあるのかはもちろんのこと、
「ユニークユーザ」「セッション数」「ユニークブラウザ」「ページビュー」のような
指標のどれを使っているのか等をしっかり確認してから判断や打ち合わせ等を行うことが大切です。

そして、数字を発表する側は悪く見れば「数字をコントロール」出来ます。
ですから、発表者の数字と見解が正しいように見えても、
その根拠をしっかり見ることが大事です。

数字に「絶対正しい」ものは存在しません。

年齢ですら何ともいえますよね?
30代、アラフォー、30代半ば、全て私の年齢からすると間違いではないですが(笑)、
全然イメージ違いますよね。

●初級ウェブ解析士認定講座のご案内

http://www.web-mining.jp/course/beginner/
JWDA初級ウェブ解析士認定講座はウェブ解析の基礎を学びます。
その理由には各指標の意味や測定方法、計算式等をしっかり理解して、
どのような指標があるのか、数字が変わるときはどういうときなのか
わかっていないと正しい解析が出来ないからです。

ここを理解して、上級ウェブ解析士認定講座ではウェブ解析の戦略等を学びます。

以上、よろしくお願いいたします。

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