- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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銀行の中では、数少ない翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、今月は固定金利の多少の引き上げが目立ちます。
まず変動金利が引き下げになっていますが、これはソニー銀行独自のもので、他行の11月は据え置かれるものと考えられます。そもそも、変動金利は銀行の貸し出し金利である短期プライムレートに連動する仕組みになっており、短期プライムレートが変動していない以上、他行はどこも据え置きなのですが、ソニー銀行や新生銀行だけは独自の調達金利で引き上げたり引き下げたりしています。
返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことをよく理解しておくことが必要です。
一方の固定金利ですが、これは20年超の最長期間の金利で前月比0.029%上昇し、2.421%となりました。今回は20年超では2.3%台から2.4%台に上昇しているため、金利が上昇している印象を受けますが、実際の引き上げ幅は0.029%であることから、ほぼ横ばいと見ています。
気になる他行の11月の長期固定金利の見通しですが、今月も欧州の債務問題の行方に左右される展開となりそうです。
現在は、欧州の債務問題の行方が良い方向に向かいそうだという流れが出来ると、アメリカ株の上昇→日本株の上昇→固定金利の目安となる国債価格の下落(金利は上昇)、逆の流れが出来ると、最終的に金利は低下しています。
それでも、国債価格の絶対的水準は1%前後の歴史的な低水準であることから、長期固定金利型の住宅ローン金利は、来月もほぼ横ばいで推移するのではないかと考えています。
沼田 順(CFP(R)認定者・1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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