- 西田 淑子
- サクセスインサイド・コミュニケーション 代表・コミュニケーショントレーナー
- 大阪府
- ビジネスコーチ
対象:コーチング
大学4回生のインターカレッジ、初めてで最後のインカレ・トーナメントの初戦の相手は、関西のトップクラスのペアでした。私は補欠にも入らない二軍選手です。軟式テニス(現在の名称はソフトテニス)の試合は、7ゲームマッチで、4ゲーム先取で勝ちです。1ゲームは4点先取で、奇数ゲーム後毎にコート・チェンジを行います。1ゲーム目はあっさり4点取られて、早々にコート・チェンジで観客席に居た監督の元に駆け寄りました。
アドバイスをくれたのは、監督の横に座っていた初めて見る人で、私にたった一つのことを言いました。「短いボールは全部、前衛を狙え」。
私は高校で軟式テニスを始めて、最初は前衛でしたが、すぐに後衛に替わりました。その間ずっと、ボールを打つときは、前衛を避けて打つものだと思っていたのに、アドバイスは前衛に向かって打て、というもの。試合の最中に疑問を感じている余裕はありません。出来るのは、アドバイスを忠実に実行するだけです。それが出来るかどうかも、考える余裕はありませんでした。
ボールの長短は、サービスラインを基準にします。そう意識してみて初めて、相手の後衛の返球が短い、ということに気がつきました。というのは、それまで自分の返球に頭が一杯で、相手のボールがどうか、なんてことを考えもしなかったからです。
2ゲーム目が始まって直ぐに、短いボールが飛んできました。これまで的を避けてボールを打ってきましたが、今は前衛という的に向かってボールをラケットで、思い切りひっぱたきました。そうすると、そのボールは私たちのコートには返ってきませんでした。次の短いボールも思い切り打ったら、返ってきませんでした。次のボールも、その次のボールも。なんとその試合に勝ちました。
たった一つのアドバイスが、私の考え方を変えて、不得意が得意に変わりました。弱みと強みは表裏一体です。欠点だと思っているところが、実はあなたの能力だろうと、私は思います。
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