都市規模とジップの法則 - 不動産売買全般 - 専門家プロファイル

巻口 成憲
リズム株式会社 専務取締役
東京都
不動産投資アドバイザー

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対象:不動産売買

岡村智恵美
岡村智恵美
(不動産コンサルタント)
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閲覧数順 2017年11月18日更新

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都市規模とジップの法則

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みなさんこんにちは、リヴァックスの巻口です。

今日は少し雑学的なお話をさせていただきます。みなさんはジップの法則(Zipf's law)

という言葉をきいたことがありますか?ジップの法則とは、出現頻度がk 番目に大きい

要素が全体に占める割合が1/k に比例するという経験則です。簡単に言えば、ある

順位づけされたデータを比較すると2位は1位の1/2、3位は1位の1/3の規模になる

ということです。もともとはアメリカ合衆国の言語学者であるジョージ・キングスリー・ジップ

が発見した法則で、単語の使用頻度と順位においての比例関係についての法則でした

が、現在では、細胞内での遺伝子の発現量や地震の規模、固体が割れたときの破片の

大きさやウェブページへのアクセス頻度など、さまざまな自然現象、社会現象においても

成り立つ法則であることが確認されています。

ジップの法則は都市の人口規模においても成り立つことが確認されています。図1は

アメリカと日本の都市別人口規模とジップの法則による理論値を比較したグラフですが、

誤差はあるものの、おおむね法則通りの人口規模となっていることが確認できるかと

思います。ジップの法則はあくまでも経験則であるため、包括的な理論づけはなされて

いませんが、実データ上成り立っている事実ですので、この法則をベースに仮説を立てる

ことが可能です。

1.   全国の都市規模は1位の規模に依存する

2.   よって1位の都市は長期的に1位である

ジップの法則が成り立つという前提のもとで、この2つの仮説は不変です。

であるならば都市機能の構成自体に重大な変化が起こらない限り、東京というマーケット

は日本で一番のマーケットであり続けるということです。ここでいう都市機能の構成変化

とは首都移転やアジア経済共同体の実現などといった規模の変化を意味します。

こうした一極集中現象がおきるのは、規模の利益、集積の経済がその背景にあるから

です。複数の産業が同じ立地に集中することで、様々な財やサービスを共同で利用でき

るようになり、取引費用や輸送費用の節減を図ることができるためと考えられます。

IT産業の発展などで、企業は立地を選ばなくなるといわれて久しいですが、現実は

断片的な情報はネットで集約できるものの、細かな確認や判断を要するものは依然として

直接確認を必要とするため、IT業界においても立地の重要性は他業界と同様といえます。

次に、国別でその都市圏のポテンシャルを比較してみましょう。フォーチュン500のトップ

企業が世界的にどこにあつまっているかの実データとジップの法則の理論値を比較して

みます。図2は2010年時点でフォーチュン500の企業の都市別の進出数をカウントした

グラフです。こちらも見事にジップの法則にのっとっていることが見て取れます。

こうしたデータからわかることは日本の都市でNo1である東京圏のマーケットポテンシャル

がいかに高いかということです。東京圏のマーケットについての詳細はまた、次回以降

にお話しさせていただきます。

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