- うえむらかをる
- 歌手 リズム・ボイストレーナー 音楽講師
- 東京都
- 音楽家
対象:ボーカルレッスン
- うえむらかをる
- (音楽家)
- 本山nackeyナオト
- (音楽講師 音楽プロデューサー トレーナー)
この音楽はこういう所がいい悪い、なんて話をしている時、「あなたは専門家だからわかるのよ。私は素人だからわからないわ。」と、言われることがある。
その言葉を聞いた時、私はどれだけ落ち込む事か。。(_ _;)
ところが昨日、あるショップのスタッフさんに、私のBoseの15000円もしたイヤホンで、iphneから音楽を聴かせてみた。ソースはEarth Wind And Fireのライブ。
すると、音がなり始めたとたん、彼女は「すごい!すごい!」と叫び始めた。
その後も「すごい!」の連発で、暫くイヤホンから耳を離さなかった。その声は普段の会話の2倍ほどの音量だった。(^_^;)
暫く聞いた後、やっと我に返った(?)彼女は、「私の持っているイヤホンと違って、頭の後ろからも音が聞こえてる!!」「一日中聞いていたいです〜!!」などと、同じ音楽でもこんなに音が違って聞こえるのか、と言う事に驚愕していた。
そうなんです。一般の方が15000円もするイヤホンを購入するなんてまずないし、体験できるきっかけがない。
私はイヤホンの性能を彼女に教えたかったのではなく、「すべて、経験してるかしてないかだよ」と言う事を知らせたかったのだ。
今の日本の社会で、音楽を体験する環境は、お手軽にはなったけど、質的には決していいものではない。
まず、イヤホンでしか音楽を聴かなくなった事が音楽環境としては不幸だろう。
イヤホンは頭蓋にしか伝わらないので、体全体では受け止められない。
どんなに性能のいい値段の高いイヤホンでも、限界はあって、何時間も聞いていられない。耳と頭が辛くなって来る。(>_<)
音楽はちゃんとした音環境で聞くのと、そうでないのとでは「感動」が違う。
いい音を聞く事は美味しいものを食べるのと同じくらい、人間のからだ(脳も含め)に影響があるのに、どうも、企業側(ハード開発もソフト制作も)が諦めてしまっているような気がするのは、音楽家として残念でならない。
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