消費税の売上、仕入とは? - 消費税 - 専門家プロファイル

佐藤 昭一
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消費税の売上、仕入とは?

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消費税 消費税の基礎知識

会計を勉強されたことがある方にとっては、少し理解に苦しむ点があるのが消費税法で考える「売上」と「仕入」の概念です。

会計でいうところの「売上」「仕入」と消費税法の「売上」「仕入」は似て非なるものです。

まずはこの点に注意をする必要があります。

消費税の計算は、お客様から預かった消費税から自分が支払時に負担をした消費税を引いて納税をします。

お客様から預かった消費税は、売上のうち消費税が課税される課税売上に対する消費税です。

自分が支払時に負担をした消費税は、仕入のうち消費税が課税される課税仕入に対する消費税です。

消費税法での売上とは、まず一般的な会計用語の売上が含まれます。会計の売上の他、固定資産を売却した時の売却金額も消費税法での売上となります。会計を勉強された方にとってみると、固定資産を売却した場合には、売却対価からその時点の簿価を引いて、利益がでていれば固定資産売却益となり、損失となっていれば固定資産売却損となると理解されていると思いますが、消費税法では、利益でも損失でも固定資産の売却対価の額が売上となります。この点が会計と消費税法での売上の概念の大きな違いとなります。

実務を行っていますと、売上は、売上、雑収入など収益の項目にばかり着目してしまいがちですが、固定資産売却損や有価証券売却損の中にも消費税法でいう売上が含まれていますので注意が必要です。

次に消費税法での仕入とは、まず一般的な会計用語の仕入が含まれます。それ以外に、販売管理費や営業外損失に含まれる費用も仕入となります。また、固定資産や繰延資産や有価証券の取得なども貸借対照表に計上されますが、消費税法では仕入として取扱います。会計上では固定資産については、一気に経費として計上されず、減価償却を通じて、何年かにわけて経費計上されます。しかし、消費税法では固定資産等は購入をした年に仕入があったものとして取扱ます。

また、たな卸資産については、注意が必要です。会計では売上原価に計上される金額は、当期中に売れた商品やサービスに対応するものが計上されます。消費税法では売上対応という考え方はなく、当期中に仕入商品やサービス(それが当期に販売されずたな卸資産になっていたとしても)が当期の仕入となります。

消費税法の売上、仕入は会計実務に馴染んでいる方にとっては、ちょっと異質な概念となっています。そのため、会計実務に通じている方程、間違いが生じやすくなっていますのでご注意下さい。


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