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対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
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このブログでは、金利情報はメインテーマの1つとして
状況の変化等を常に書いてきました。
そして、現在の金利水準は、日本の歴史を振り返ってみても、
まさに最低水準にあると言えます。
特に、昨年9月は、長期金利の急激な下落により、固定金利の
住宅ローンも、過去最低水準となるほどでした。
もちろん、このような状況下では、住宅ローンの金利だけが低くなる
わけではありません。
残念ながら、私たちがお金を預けている預金金利も、
信じられないくらい低金利になってしまっています。
現在、銀行の普通預金の金利は0.02%と、ほとんどゼロです。
普段、何気なくキャッシュディスペンサーでお金を下ろしていると、
手数料がかかっていつの間にか逆ザヤになってしまい、
預けている意味がまったく無い・・・なんて事になりかねません。
ところで皆さん、実質金利という言葉をご存知ですか?
実質金利とは、現在の金利水準が本当に低いのかどうかを
実質的に見極めることができる金利になりますが、あまり
馴染みが無いのではないかと思います。
実質金利の計算は至って簡単です。
実質金利=名目金利-物価上昇率
となります。
この計算をすると、現在の金利水準が、本当に低いのか、
実はそうでもないのかがわかるのです。
皆さん、物の値段とお金の価値というのは、実は比例しない
関係になっていることをご存知でしょうか?
例えば、物価上昇率3%、預金金利が1%だとします。
すると、100円のモノは、1年後に103円になりますが、
100円を貯金すると、1年後に101円にしかなりません。
これ、どういうことかと言うと、1年後には実質的に
お金が減ってしまったことになるのです。
この考え方を当てはめると、
日本の物価上昇率は、昨年度の数値で前年比で-0.7%
銀行にお金を預けた場合の預金金利が0.02%
よって
実質金利=0.02%-(-0.7%)=0.72%
つまり、実質金利でみる預金金利は0.72%ということです。
皆さん、これが実質金利の考え方です。
この方程式で現在の住宅ローン金利を見ていくと、
住宅ローン固定金利・約2.7%-(-0.7%)=3.4%
となります。
さて、住宅ローン金利がもっと高かったときはどうだったでしょうか?
例えば、1990年ごろの日本の物価上昇率は3%前後でした。
そして、住宅ローンの金利は5%超くらいの金利でしたね。
(当時は住宅金融公庫のローンが主流)
すると、住宅ローンの当時の実質金利は次のようになります。
公庫の金利・約5%-物価上昇率3%=2%
ということになります。
さ、現在の実質金利と当時の実質金利、比べてみてどうですか?
こう見ると、現在の住宅ローンの金利は、それほど低くは無い・・・
とも言えることになります。
この話、ちょっと納得感が得られないようにも思えますが、
実質金利に置き換える見方は、とても重要です。
特に、借り入れをして不動産投資(マンション経営)を行う際など、
預金金利、借り入れ金利、家賃や不動産価格の変動率等を考慮して、
本当に今、投資すべきかどうか?という見極め方は必要です。
さて、ここまで実質金利の考え方を書きましたが、
皆さん、ご安心ください。
不動産価格、住宅ローンの金利水準と金利優遇サービス、
そして、住宅ローン減税等の税制優遇措置等を考慮すれば、
はっきり言いまして、今は住宅購入には好条件が
十分に整っていると言えるでしょう。
是非、この好機を逃さないでいただければと思います。
では、本日はこれにて失礼いたします。
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