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茅野 分
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月17日更新

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冷房なんか要らない!?節電下の夏を健康的に乗り切る方法(8)

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  1. 心と体・医療健康
  2. 心と体の不調
  3. 疲れやすさ

(続き)・・続いて暑い夏の「食事」について考えてみましょう。暑くなるとどうしても冷たいものやさっぱりしたもの、口当たりのよいものを多食しがちですが、栄養バランスが乱れるとビタミンやミネラル、アミノ酸の欠乏を招き、また腹部を冷やして夏バテや熱中症にかかりやすくなるので、注意が必要です。

 

暑い時期には得てして体力を消耗しビタミンやミネラルの消費が活発になるため、これらの栄養素をいつもにも増して積極的に摂る必要があります。食べやすいからとアイスクリームやソウメンなどばかり食べていたのでは代謝と体温が低下し、温度変化に弱い体になってしまうのです。

 

 

具体的には、新鮮な野菜や果物、海藻類、キノコ類、豆類などを豊富に摂取し、新鮮な魚類や肉類も適度に食べるという、基本的な食生活をより徹底することに尽きます。また主食は玄米や全粒粉パン、ソバなど未精製の全粒穀類を主体にすると、より健康的です。

 

反対に、白米や白い食パンなど精製穀物由来の食品、甘い菓子類、冷たい清涼飲料水、インスタント食品やスナック菓子、揚げ物、乳製品などは可能な限り控えた方が無難です。これらの食品群は多食することで体の代謝を不自然なものにし、暑さにも寒さにも弱い体にしてしまいかねません。

 

 

暑い時期には夏野菜や南国の果物などの「陰性」食材を勧める一方、寒い時期には冬野菜や北国の果物などの「陽性」食材を勧めるような食事指導が流行っていますが、上記の基本的な原則を守っていれば、このような陰陽の分類をそれほど気にする必要はありません。

 

但し暑がりの陽性体質の人の場合、暑い日にはキュウリやトマト、パイナップルなど陰性食材を食べるのは理にかなっていますし、逆に冷え性の陰性体質の人の場合、小寒い日や冷房で冷えた日にはゴボウやショウガ、リンゴなど陽性食材を食べるのは、自然の摂理に沿った食べ方といえます。

 

 

その中でも最近の傾向として、低体温など陰性体質の人が増えていることと、夏といえども冷房等のために体が冷えやすい環境となっていることを理由に、一年を通して体を温める陽性食材がより勧められる時代になってきています。特に冷え性を自覚する人は陽性食材を優先して摂るべきです。

 

そうはいっても、室内でも30℃前後という暑い日には、取りあえず体を冷やす陰性食材を食べたくなるのが自然な嗜好というものです。そのような日の日中は冷えたトマトやキュウリなど陰性食材を口にし、涼しくなる夜にはニンジンなど陽性食材で体温を維持する、といったバランス感覚も必要です。

 

 

食事と並んで、「水」の補給も夏に於いてはことさら重要です。暑い日には多量の汗をかくため水分の補給はとても大切ですが、それではどのような水分を飲むと良いのでしょうか。この水分の摂り方を誤ると、かえって健康を害する恐れがあるので、注意が必要です。

 

暑い日には冷えたスポーツドリンクなどを一気飲みしたくなりますが、常用すると前述の理由で腹部を冷やし、夏バテなどの原因となります。また少なからず含まれる糖分の影響で、肥満や糖尿病、それにイライラ感や抑うつ症状など心理的な不調を招きやすいので、気をつけなければなりません。

 

 

水分補給の基本は「水」で、さほど冷えていない水が望まれます。それに汗で失われた塩分やミネラルを補う目的で、梅干しや少量の天然塩、バナナなどを摂取します。ミネラルを補給するためにスポーツドリンクを勧める向きもありますが、飲み過ぎると上記の弊害があるので要注意です。

 

但し炎天下や多量の汗をかいた直後だけは話が別です。そのような時に真水だけを飲むとミネラル欠乏から「熱けいれん」を引き起こす危険性があるので、真水とスポーツドリンクを等量飲むことが勧められます。そして落ち着いたら水とともに梅干しやバナナなどで塩分やミネラルを補うようにしましょう。

 

 

以上のような様々な工夫によって、この夏に予想される「特別な暑さ」を健康的に乗り切り、しかも以前よりも健康状態を向上させることは充分に可能です。そうして暑い夏を見事に乗り切った経験は、秋以降の生活と仕事に自信をもたらし、豊かな日々を迎えることができるのです。

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