- 小川 勇人
- 小川の家 代表取締役
- 長崎県
- 建築プロデューサー
対象:住宅設計・構造
「5年後が有利?」
マイホーム購入者にとって「買うタイミングの判断」は、誰にとっても実に悩ましい。
1. 子どもの年齢×教育×数
2.自分の年齢×収入の見通し×経済情勢
3.夫婦の仲×預貯金の額etc
ハッキリ比較検討できるのは、金融機関ごとの住宅ローンおよび金利ではなく、
住宅ローンを前提とした自分の資金力、 要するに「懐具合」です。
<計算してみましょう>
Aさん(35歳、年収500万円)は3,000万円の物件を頭金500万円+借入金2,500万円で購入検討中。
金利2.475%、2,500万円、65歳完済(30年ローン)の場合
住宅ローン返済は、月々約10万円
<5年後、40歳時点>
1.物件価格(3,000万円)、完済年齢(65歳)、頭金も同じの場合
借入金2,500万円、金利2.475%、25年返済→月々約11万2千円
寿命が同じだとするとマイホームで暮らせる時間が5年減り、支払いが1万2千円増える。
2.年収増、子どもの教育費も増、住宅ローン支払い上限は5年前と同じ約10万円とすると
借入金は2,200万円と300万円減額(資金調達力はマイナス300万円)
この場合、頭金を5年間で+300万円(家賃+5万円の積立が必要) 準備していれば
5年と同じ3,000万円の物件が購入可能。
それ以下(貯金ができなかった)であれば、
時間を失い、かつ、買える物件の質=暮らしの質が低下し、
「こんなマイホームなら、要らない」となり
結局、低品質の住居で生涯をすごすか
無理して住宅ローン返済年数を伸ばして「頑張って」購入し、
年金から毎月10万円の住宅ローン返済に困窮する。
<繰上返済> を計画するが、
40歳~60歳までの期間で 子どもの教育費と住宅ローンを返済しながら
さらに繰上返済分を貯蓄するなど、現実問題として容易ではない。
退職金が当てにできればよいが、
その場合、60歳~65歳までの5年間の 生活費も必要なため、容易ではない。
マイホーム購入における「堅実な」資金計画とは、
金利の比較や、金利変動リスク云々ではなく
みずからの資金調達力を家計簿を確認して、客観的に算数することに尽きます。
小川の家サイト:http://ogawanoie.jp
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