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水島 弘史
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閲覧数順 2024年04月23日更新

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水島弘史の調理メソッド

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3、素材力をつける。

素材力 = 単語力

一つ一つの素材の情報を知りましょう。 ではその素材情報とは何か?

よくテレビや雑誌でシェフが農家に出向いた時、土から掘り起こしたばかりの素材を

『がぶりっ』と食べる光景が映される事がありますね。 それなんです。

この『素材をがぶりっ』こそが単語力の一つ目の重要な行為です。

素材単体だからこそ、その時得た情報からその素材をどのように扱えばよいかという事が

思いつく、つまり料理が思いつく訳なのです。

ではただ食べて『美味い』『不味い』と言っていればいいかというと、ここからが重要な情報の

区分けです。ちゃんと素材毎の情報の整理をしておかなければいけません。

情報整理とは人間の五感に区分けして覚える事なのです。

1、味覚 =  やはりなんと言っても食べ物です。どんな味がするか?

旨味   強く感じるか?弱く感じるか?という度合い

甘み   甘みが強いのか弱いのか?

辛味   辛味等があるのかどうか?

酸味   酸っぱみがあるのかどうか?またあるとするとどんな酸味に近いと

考えるのか?

塩味   素材の中には塩分を感じるものもあります。塩分の程度を知っておく

ことも重要な知識、特に混合調味料系(例 味噌 醤油等)は種類に

よって感じ方が替わります。

近似味   これは私の造語ではありますが、その素材が自分の知っている素材の何に

近い味かという情報。 これは料理を模索する時に非常に重要な手がかり

になります。

2、嗅覚 実は食べ物は単純に舌の味覚だけで判断しているのではなく、この嗅覚も味覚と

同レベルの重要な情報です。

人間は口の中に食材を入れ、咀嚼(噛む)と言う事をすることで香り(臭い)が口中に

広がります。上顎から鼻腔、喉にかけて一帯からの香りに関する情報は料理の風味を

決めます。

例)あまく良い香りがする。 つんつんと刺激的な香りがする。 青臭いかおり。

とにかく、香りのイメージを強く意識することも重要です。

またこの時も近似する素材があれば思い浮かべておくことも重要!

3、触覚   テクスチャー=食感 (咀嚼した時の硬さの感覚、のど越しの感覚 等)

例) パリパリしてる。噛むと硬い、柔らかい。つるつるしている。ぬるぬるしている。

さくさくしている。滑らかである。 等々

素材を手で触れて感じる感覚から食べた口中から喉までの刺激の感覚。

またこの時も近似する素材イメージもあれば情報として自分の中にストック。

4、視覚   素材の色、形状

料理は目からも味わいます。という言葉通り、視覚も重要な情報です。

色、つや、形も重要、お皿の中の視覚的色のバランスを決めることも重要です。

5、類似感覚 = 素材の類義語

料理は素材の入れ替えでいくらでもレパートリーが増やせるものです。

その際に必要な力が、他の素材で何か似ているものがあるかという知識です。

その似ているも、例えば、形は全く異なるのに同じような味がする。とか

香りも味も硬さも似ている。とかこれも五感のなかでの似ている似ていないを

区分けして、その似ている部分を共通項として括る能力を身につける事。

このような事を素材毎に自分の中にインプットする習慣をつける事、これこそが素材力

つまり単語を覚える事になるのです。

素材一つ一つの意味を知るからこそ、どのように使うかが決まるのです。

次回はそれを実践するです。

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