
- 高安 重一
- 有限会社アーキテクチャー・ラボ 代表取締役
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
下町、東京の東の地域でいくつかの集合住宅の計画をしている。
このあたりは商業地域が多くて、
1階には商店などの商売をしている上に住んでいるスタイルが多い。
そしてちいさなスペースに植木鉢を置きながら、緑も楽しむような生活。
昔から住んでいる人が多いので、コミュニティもまだ残っているような地域。
そんなところで建てる集合住宅は、やはり今よりも高層化してしまう。
それが一般的なマンションになってしまうと、
下町の生活はそんなマンションのおかげで崩れてしまうことが多い。
もちろん建築の作り方で下町の良さを残しながらというのは、ある程度可能だけれど、
一番良いのは住む人が分かっている方が良い。
出来上がったマンションに住み始めたら、近隣とトラブルになったり、
隣や上下の住人に思っていたより気を使うなんてことは普通にあること。
設計者は下町の良さを継承したいと、割と開放的な作りで、
住んでいる人の気配を感じられるような住まいを考えることが多いけど、
住む人の人間関係を作るというわけにはいかないので、
その部分は人任せになってしまう。
そこで住む人が分かっていれば、皆さんで家についての話しをしながら作っていける。
いま進めているのはそんな作り方。コーポラティブハウスと言われているようなもの。
住む人が分かっているのは住む人達も安心だろうけど、設計者も安心できる。
コーポラティブハウスは住む人が何人か決まったら、
土地を手に入れて家づくりがスタートするような方法。
うちが得意なのは日本橋から神田、浅草橋、浅草の地域だから、
そんなところに住むことを考えている人は、ぜひお声かけ下さい。
もちろん賃貸住宅でも住む人が分かっていた方が良いので、
分譲でなくても賃貸派の人も声をかけてみて下さい。
いま進めている賃貸マンションやアパートの計画に、
住む人のスタイルを反映することができます。
住まいと仕事場が一緒になっているスタイルや、
小さいけれど自然を感じられるとか、
中層だけど地上で生活している感覚のある集合住宅。
いままでは不動産屋さんがやっていた宣伝のようになってしまったけれど、
絶対にその方がいい環境になるので、設計者からのオススメです。
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