- 原 聡彦
- 合同会社MASパートナーズ 医業経営コンサルタント
- 大阪府
- 経営コンサルタント
対象:医療経営
- 中井 雅祥
- (求人とキャリアのコンサルタント)
- 柴崎 角人
- (行政書士)
こんばんは。医業経営コンサルタント
原聡彦(はらとしひこ)です。
本日は医療機関がクレジットカード決済を導入する方法と注意点をまとめました。
(1)医療機関でのカード導入方法
1.クレジットカードで決済する診療分野を選定する。
クレジットカード分野を選定するポイントは入院費の支払・人間ドックなどカードニーズの高い診療分野を選定するのがいいだろう。
2.クレジットカード決済できる金額の設定を行う。
クレジットカード決済を金額にかかわらず自由にすると、少額な診療費でもカード決済する患者が増えるのでカード利用可能額を設定することをお勧めしている。導入する際はカード決済できる診療分野と利用可能額まで考えてほしい。
3.カード決済の運用方法を決定する。
通常、次の三パターンになることが多い。
A.専用端末機
クレジット、デビット共通の専用端末機にてオンラインで売上を伝送する。
B.自動精算機
現金自動精算機にカード機能を付加、もしくはカード専用自動精算機を設置する。
C.手書き伝票(クレジットカードのみ)
伝票をカード会社に送付することにより売上が成立します。
上記、三パターンのうち効率面を考えるとやはりAの専用端末機を選んでいる医療機関が多い。この専用端末機は初期導入費が必要になるケースが多いが、カード会社によっては無料で貸し出してくれるという場合もあるので確認してほしい。
(2) カード決済する際の注意点
1.カード会社によって導入コスト・手数料・維持費など諸条件が異なる。
最近では、初期導入費・維持費等一切不要で、コストは患者が使用された手数料のみというカード会社もあるので導入の際は各カード会社の諸条件をよく確認して、自院にあったカード会社を選定する事をお奨めしたい。手数料については診療科目によって違いもあるがおおむね3~5%程度になるので参考にしてほしい。
2.カード導入直後の資金繰りを計画する。
クレジットカードを導入するとカード決済する患者が増える。産婦人科クリニックで平均月400万円~600万円ほどになり多額の決済金額になるので手元資金がどうしても導入前より少なくなる。カード導入直後の資金繰りが厳しくなるケースもあるので綿密な資金繰りを計画してほしい。
3.カード決済を導入した事を関与税理士に伝える。
カード導入を関与税理士に伝えなかったばかりに税務調査で売上計上漏れを指摘され痛い目にあった医療機関もある。ぜひ、関与税理士にカード導入後の会計について日計表・伝票の書き方、保管しておくべき資料など相談して税務調査にも耐えうる会計システムを構築して欲しい。
医療機関が、クレジットカード決済を導入することで、分割払い、リボ払いの利用ができ患者サービスの向上につながること、未収管理の省力化ができる事などメリットも大きいが、上記のような注意点もあるので運用方法をよく検討したうえで導入頂くことを提案いたします。
最後までお読み頂きありがとうございました。感謝!
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