- 石塚 和彦
- 石塚和彦アトリエ一級建築士事務所 代表
- 北海道
- 建築家
対象:住宅設計・構造
地震から一週間以上が経ちました。
多くの方が様々な形で、被災者の方への支援活動をしています。
北海道の建築家の有志でも、これから役に立てることを考え、実行するべく活動を始めています。
そして、尊敬する建築家のひとり、坂茂(ばんしげる)さんによる被災者支援が始まっていますので、ご紹介します。
是非、ご協力お願いします。
坂茂さんは、これまでも、災害などで困難を抱える世界各地に紙(あるいはその地域で容易に入手・加工ができる材料)を使って短時間に安価で用意でき、簡単に組み立てられる仮設建築を数多く提供してきました。
この度の東日本大震災では、仮設住宅等への入居までの間、長い避難所生活が予想されます。
すでに仮設住宅の建設が始まった被災地もありますが、多くの人が入居できる状態になるまではかなりの時間がかかります。
それまで、被災者の方々は体育館などプライバシーがなく、寒いところで長期間生活しなければなりません。
そこでは、坂茂さんが提案する紙管や紙のハニカムボードなどを使った間仕切は、避難所での被災者のストレスを和らげ、健康を維持するうえで大変有効なものです。
建築家・坂茂さんのウェブサイト(東北地方太平洋沖地震 支援に関してのページ)
http://www.shigerubanarchitects.com/SBA_NEWS/SBA_news_5.htm
多くの方々の賛同とご協力をお願いいたします。
この度の震災で、募金以外に「建築家として役に立てること」について、同世代の建築家達と話し合いました。
復興に際しての街づくりに関する提案などはもちろん、長期的に活動していくことが重要ですが、
即効性があり、今、本当に被災者の方の役に立つことは避難所生活の環境を少しでもよくすること、少しでも安心できる場所(プライバシー)を確保しストレスを和らげることが重要だという意見が多く出ました。
そして、ダンボールやハニカムボードを使った間仕切のアイディアも幾つか話し合われましたが、
製作する仕組み作り・輸送手段などを今から模索する時間を考えると、
既にシステムや実績があり、震災後にいち早く支援をスタートさせている坂茂さんの活動を少しでもサポートし、皆さんに広め、出来るだけ早く避難施設に届けることが重要であるとという結論に至りました。
是非、周りの皆さんにもこの活動を広めていただけると幸いです。
石塚 和彦
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