生命の不思議

鍼灸は科学的か非科学的というとどうしても非科学的なものになってしまいます

多くのドクターには証明ができないものは医療とは言えないと指摘されています

しかし治療院には今日も患者様がいらっしゃいます

患者様の「EBMでなくても価値がないわけではない」というお気持ちが鍼灸治療にかかられる動機だと思います。

科学的に言うと人間はタンパク質を中心としたさまざまな部品の塊です

人間を部品の組合わさったものではなく科学の力では再生出来ないものととらえること

ただそれを固めても決して人間にはならないことを理解した私たちは生きることはすばらしいことと感謝するのです

生命とは機械ではないです。けがをしても傷口が埋まるように、

リハビリで歩けるようになるように、脳下垂体の腫瘍でも小さいものなら消えていくように、

卵巣に新たな卵子が出てくるように、機械とは違うバランスをとる自由さがあるのでしょう。

ですから鍼灸医療に期待して欲しいのです

けっして静的な計算で理解できるものいではない「流れ」、

それも体内外を覆い細胞の分解と再生を手助けして、自分を作り変えている動的なもの・・・

それが「気」なのではないでしょうか。

そしてまたその期待に応えるべく鍼灸の世界が努力を重ねてきたから、ある一定の方たちに必要とされ、

医術として存在しているのではないかと思います。

人間の「動的な流れ」を滞りなくする手伝いをしていくのが私たちの治療だと思います。

証明ができないのでノーベル賞はとることはないでしょうが、多くのひとの役に立つことができればそれでいいのではないで

しょうか。

セキムラ鍼灸院