- 中沢 努
- パンセ・ソバージュ・アンド・カンパニー 代表
- 東京都
- コンサルタント・研修講師・講演講師
対象:人材育成
テレビを見ながら朝ごはんを食べる人がいる。
新聞を読みながら通勤する人がいる。
ネットで検索しながら仕事をする人がいる。
私たちはそうやって情報を得、利用し、時にはそれを他人に伝えたりする。
そういうやりとりが「現実」として眼前に現れ、それが集まり、やがて「事実」となる。
しかし、考えてみて欲しい。
テレビで見た/聞いた情報は、どこまで「本当」なのか?
新聞で読んだ情報は、どこまで「本当」なのか?
ネットで拾った情報は、どこまで「本当」なのか?
もちろん、多くの人は「全てが本当だ」とは思っていない。
しかし「全てが本当だとは思っていない」という「個人の懐疑的認識」が集まり、全体性を帯びると、「情報」は「現実」として独り歩きし、いつの間にか正当性を獲得してしまう。
結果として、テレビや新聞やネットの情報は「事実的現象」として認知され、いつの間にか“的”が抜けて「事実現象」となり、次いで“現象”が抜け、最後に「事実」となる。
それが私たちの日常だ。
しかし、これで本当にいいのだろうか?
デカルトは「コギト・エルゴ・スム(私は考える、ゆえに私は存在する)」といった。
方法的懐疑というやつである。
これをやっても真実が見つかるとは限らない。
でもそれをやらないから、「懐疑的認識」から「懐疑的」が抜け落ちるのだ。
懐疑を失った人間は養殖魚である。
生きるのではなく、・・・権力に懐柔され、誘惑に籠絡されるという意味において・・・飼われるからだ。
斯くいう私も「飼われている」人間の一人だ。
だからこそ「懐疑せねばならない」と強く思うのだ。
(中沢努「思考のための習作」から抜粋)
★研修、講演、コンサルティング・・・承ります★
・メディア掲載、評価口コミ、著書、他 http://www.pensee.co.jp/peculiarity/index.html
・実績と会社概要 http://www.pensee.co.jp/aboutus/index.html
・筆者による資料(総目次)http://www.pensee.co.jp/archive/index.html
最新情報→http://www.facebook.com/PenseeSauvageAndCompany
≪お問い合わせ先≫
パンセ・ソバージュ・アンド・カンパニー(http://www.pensee.co.jp/)
このコラムに類似したコラム
これからの常識は「新聞を読まない」 中沢 努 - コンサルタント・研修講師・講演講師(2011/08/26 18:00)
自分を動機付け(動機づけ)る方法、モチベーションを高める方法 中沢 努 - コンサルタント・研修講師・講演講師(2011/04/07 18:00)
新聞の見方(記事の見方、新聞の読み方、紙面の読み方) 中沢 努 - コンサルタント・研修講師・講演講師(2011/03/10 18:00)
[キャリアの発見法]キャリアとやりがいと成功を見つける方法 中沢 努 - コンサルタント・研修講師・講演講師(2011/03/04 18:00)
ノウハウの意味とノウハウの使い方→ノウハウが無意味な理由 中沢 努 - コンサルタント・研修講師・講演講師(2011/03/03 18:00)