
- 大庭 麗
- イル・クッキアイオ イタリア料理教室
- 料理講師
対象:料理・クッキング
- 黄 惠子
- (料理講師)
イタリアで修行をしていた頃に、働いていたリストランテのオーナーの一人に
イタリアのワインガイドブック、Vini d`Italia(ヴィーニ・ディタリア)で
ワインの評価なども手がけるほどの、とてもワインに精通した人物がいます。
かれこれ約10年、家族ぐるみで仲良くしていることもあり
イタリアワインに対する疑問、質問は彼にするのが一番
という訳で、ワインの話や料理の話など、結構な頻度で連絡を取らせてもらっています。
昨夜は、試飲会で飲んだ別のワインの作り手の話がしたくて、早速電話をしました。
「その作り手なら、友達だよ」 まさに、期待を裏切らない返答に驚きつつ。
試飲会全体の話から、勿論 Avignonesi(アヴィニョネージ)の話題になりました。
聖なるワイン Vin Santoの話題になると
E` sicuramente il più buono d'Italia.
あそこのヴィンサントはイタリアで一番美味しい。
と絶賛。ちなみに、うちのリストランテでは200euroでサービスしているよ。
200euro=約22000円 当たり前の話かもしれませんが、イタリアで飲んだ方が
全然お得ですね。しかし、驚くのはまだ早かったのです。
でも、やっぱり本当に美味しいのはVin Santo Occhio di Pernice`
(ヴィンサント・オッキオ・ディ・ペルニーチェ)の方だね。
さすがっ
この“ヤマウズラの瞳”という名を持つ
Vin Santo Occhio di Perniceとは、黒ブドウから作られた珍しいヴィンサント
なのです。
通常のヴィンサントではトレッビアーノ、マルヴァジア種などのブドウが
用いられるところを、トスカーナの赤ワイン品種であるサンジョベーゼ種を
(プルニューロ・ジェンティ―レ(サンジョベーゼ)種)使って、
ヴィンサントと同様に処理し、8年以上の樽内熟成が行われたもの
375mlの瓶で1200本ほどしか生産されない、まさに幻のような
ヴィンサントなのです。
私も、過去に1度だけ飲んだことがあるのですが、その濃厚な口ざわりと
香りとまさに、忘れられない特別な1本でした。
さて、話を元に戻すとそのオーナーがOcchio di Perniceは、
うちのリストランテのワインリストでは300euroで載せていたんだけど、
その値段はもう、過去の値段としか言いようがないね。
イタリアはなんせこのcrisi(不景気)だから
たぶん、150euroに値下げしても出ないだろうから。。。
大きなカンティーナ(ワイン貯蔵庫)を持っているリストランテなので
偉大なワインを寝かせておくことにも、問題はないんでしょうけど
リクエストがあれば値下げして提供してもかまわない。
という勢い。
そして実際、この不景気でイタリアでも偉大なワインの価格が下がるケースも多いとか。
Crisi crisi... と深刻な不景気に嘆くイタリアですが
今こそ、偉大なワインを飲みに行くチャンスなのかもしれません
まぁ、お財布が許せばの話ですが。。。
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