- 村上 春奈
- 村上建築設計室
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
トイレからお風呂に入るまでの一連の行為を同じ室内で行えるので、忙しい時に便利ですし、省スペースとして有効ですね。
ただ、誰かがトイレに入っていると洗面や浴室を使えない等、同時使用しづらいというデメリットがありますので、家族人数の多い場合には別に個室のトイレが必要でしょう。
写真の正面は「花梨庵」のトイレ入口です。
ここでは、トイレの音や気配が直接部屋に伝わらないよう、洗面室を通ってからトイレに入るような動線になっています。
浴室からつながる脱衣スペースとの境にも戸(写真右側)を設けているため、お風呂に入っている人とトイレに入る人とのバッティングを解消できます。
このような考え方のほか、洗面室を通らず、直接トイレに入れるようにすることも多くあります。
「お客様がトイレを使う際に、雑多になりがちな洗面室を見られたくない」、「洗面脱衣をしているときにトイレに入れない」といったケースの場合には、こちらが適しているかもしれませんね。
このように、家族が頻繁に使うトイレの動線をどうするかは、洗面室のあり方を考える上でとても重要だと思います。
家の中にトイレをいくつ設けるかとも考え合わせながら、あらかじめ自分たちの家族の一日の動きをシミュレーションしてみて、どのようなスタイルが適しているか検討されてはいかがでしょうか?
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