利回り(キャップレート)が下がれば
物件価格が上昇します。
利回り=国債金利+リスクプレミアム(投資商品の持つリスク)ですから、
国債の金利が安定している今は、利回りの変動要因は
リスクプレミアムのみということになります。
今は国内外の資金が
日本のREIT(不動産投信)に集まっています。
ファンドマネジャーはお金が集まる限り
投資対象の物件を買っていかなくてはなりません。
REITという強力な出口(購入先)があるため、
私募不動産ファンドなどは大型ビルなどに積極投資をしています。
最後はREITが買ってくれる
という安心感があるためです。
そのため、購入競争による価格上昇と
リスク低下による利回り低下(価格上昇要因)により、
物件の価格がどんどん上昇しています。
その影響で、都心や他大都市圏だけでなく
地方都市の大型物件も価格上昇しています。
REITが購入している物件のリスクプレミアムは
2.5%を切ったものが多くなっているようです。
つい2-3年ほど前は4−5%ありましたので、
ここ1-2年で物件価格は1.5倍から2倍近く
上昇していることになります。
アメリカではすでに
リスクプレミアムが1%前後まで下がっていると言います。
それに比べると日本のリスクプレミアムはまだまだ高く、
アメリカ資金の日本の不動産への流入が続いています。
日本のリスクプレミアムは
どこまで低下するのでしょうか?
そして、
世界の金融情勢が変わりREITに資金が流れなくなったら、
また国債の金利が上がってきたらどうなるのでしょうか?
ファンドマネジャー達はそのことに怯えつつ、
「その時はうまく売り抜ける」と思いながら
ババ抜きゲームを行っています。
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