
- 佐々木 保幸
- 税理士法人 洛 代表
- 京都府
- 税理士
対象:お金と資産の運用
1.「ファンドの概要」を活用しましょう。
目論見書(もくろみしょ)は数十ページにわたってファンドの内容をくわしく記載しています。そのすべてに目を通すことはなかなか大変です。一般的に最初の2〜3ページに掲載されている「ファンドの概要」をチェックしましょう。ここにはおおよそ次のような項目が説明されています。このなかでさらに詳しく確かめたい項目があれば、その記載ページへすすむのが効率的でしょう。
1.ファンドの目的・運用の基本方針 : 信託財産の成長、安定した収益の確保・・・
2.主な投資対象 : 国内株、外国株、外国債券・・・
3.ベンチマーク : ファンドが運用成果の目標とする指標・・・
4.主な投資制限 : 株式や外貨建資産などへの投資制限・・・
5.価格変動等リスク : 株式、金利、為替などの変動、元本が保証されない・・・
6.収益分配の方法 : 時期、方法・・・
7.申込の方法 : 期間、単位、価額・・・
8.換金方法 : 時期、単位、価額、支払方法・・・
9.申込手数料等 : 申込手数料、信託報酬、信託財産留保額・・・
10.税金 : 分配金の受取時、換金時に課される税金・・・
など
意味の分からない言葉がある場合は、納得できるまで窓口担当者にどんどんたずねましょう。
2. “信託財産の成長”は値上りを、“安定した収益の確保”は分配重視
「ファンドの目的」は、ファンドが主に値上りを追求するのか、あるいは分配金を重視するのかという基本の方針を記載しているのですが、“信託財産の成長”とか“安定的な収益の確保をはかる”といった記載をよく見かけます。“信託財産の成長”とは“基準価額の値上り”を、“安定的な収益の確保”とは毎月分配型などの“安定的な分配金”ととらえればよいでしょう。
また、「ベンチマーク」は、ファンドが「運用成果の目標とする指標」を決めている場合に記載されており、たとえば国内株ファンドなら東証株価指数(TOPIX)などの株価指数が記載されています。ファンドがその指数を上回る成果を目指すという意味です。
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