職人の世界 - コラム - 専門家プロファイル

高安 重一
有限会社アーキテクチャー・ラボ 代表取締役
東京都
建築家

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閲覧数順 2024年04月23日更新

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職人の世界

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台東区の経営者セミナーのメンバーと台東区工房めぐりしたことがあった。

3件まわったが、銅器の「銅銀」さん、宝船熊手の「よし田」さんには感動。
まず、家族でやっている。親の仕事を見て、自分も跡を継ぐという家族の姿勢が、ほんとうに大切だと思う。
「銅銀」のお母さんが、「すぐに真似できる商売じゃないからやってみたら?」と子供に勧めたと言う話は、
お母さんも誇りに思っていた訳で、いい家族だね。

「よし田」さんはさらに強烈。
酉の市の熊手を作っているのだけれど、年間1700本しか作らない(作れない)。
全て手作りで、紙に絵を描いて、門松の竹を一年寝かせて割いて使うとのこと。
絵や熊手全体のデザインは一切変えずに受け継いでいっている。
全て手描きの絵でできあがった熊手からは明らかに今の時代には特別の空気を放っている。
酉の市ではいろんな熊手が売られているが、たぶん一見してその違いは分かると思う。
いままで、縁起物はあまり興味がなかっtが、これは一年見続けられる代物だし、
それが自分の仕事のモチベーションを上げてくれるような気がした。

「よし田」さんの家族がまた素晴らしい。
88才のお母さんが着物を着て今日も仕事をしているそばで、3世代が絵をつけて、竹を加工している。
一年に2日か3日の酉の市のために一年のスケジュールが決まり、
それをずっと続けている生活。(一年のある時期の収穫のために準備する農家的な一家)
ここでも子供時代に手伝ったことが、今に生きているとの話を聞く。

両方とも、申し込めば誰でも見学させてくれるので、絶対にオススメ。
良い仕事をしていることが、その人間性をさらに良くしているのだろうけど、人柄も素晴らしい。
それに触れられる事が最大のオススメ。

建築設計も「職人」のようにありたいと思っているんだけど、
職人の世界もこんな風に「家族」をからめると最強になるんだなぁ・・と。
建築設計と家族をどうやって一体化するか?