私は思うのですが、3世代もつ構造にしても、自分の孫が自分と全く同じライフスタイルを踏襲しているとは思えません。私個人にしても若い頃の自分と現在の自分では家に対する考え方は随分変わっています。
それよりも設備(特に電気)は10年前の設備と今欲しい設備とでは随分違います。と云う事は快適に過ごそうと思えば、容易に改造できる間取り計画をしておかないと、3世代もつ構造にしていても、使い勝手の悪さの為に建替えなければならない、みたいな事態が起こりうるのです。
云い換えれば、等級1で自分用に特化した家を建てるか、等級3の自由度の大きい、誰でも抵抗無く住める(平凡な)家を造るかのいずれかを、選択する必要が有るのでは無いでしょうか。
性能表示の特徴として、全ての等級で高得点を挙げても、それが自分にとってリーズナブルで住み良い家には、なり得ない理由がここにあります。
このコラムの執筆専門家
- 福味 健治
- (大阪府 / 建築家)
- 岡田一級建築士事務所
木造住宅が得意な建築家。
建築基準法だけでは、家の健全性は担保されません。木造住宅は伝統的に勘や経験で建てらていますが、昨今の地震被害は構造計算を無視している事が大きく影響しています。弊社は木造住宅も構造計算を行って設計しています。免震住宅も手掛けています。
06-6714-6693
「●住宅性能表示制度」のコラム
チェック項目(2007/07/07 23:07)