持ってるだけの安心感
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2005-11-21 04:29
お金には、
それを使う使わないに関わらず、
持ってるだけでいい、安心感がある。
その感じは、つな渡りに似ている。
例えば横断歩道で、幅45cmの白線の上を踏み外さずにたどって向こうまで渡りきる、
なんてことは、健常なひとなら簡単にできることだろうけど、
高さ50mのビル工事現場で、幅45cmの足場をスイスイ渡れと言われても、かなり難しい。
カラダがやっていることは同じなのに、人間の心理とは、そういうものらしい。
それは、銀行の残高にもズバリ当てはまる。
「月給30万円で、毎月生活費等で30万円は全部使いきっちゃいます」
というひとでも、銀行に蓄えが500万円あるのと、ゼロなのでは、
銀行のお金には手をつけないのだとしても、気持ちのゆとりが全然違う。
それは何となくわかるでしょ。
この『気持ちのゆとりが違う』というのはつな渡りと同じで、心理的な錯覚。
どうやら、人間の心理というのは、物事を『比較』でとらえると、
急にゆとりを失うもののようだ。
突出した高さに立たされたとき、深い底に落ちたとき、
自分がどんな立場に置かれても、気持ちのゆとりを失わないためには、
『周りと比較してしまわない自分』を身につけておくことなのだろう。
言い換えればよく耳にする言葉で、「自分を見失わない」ということか。
ん?言い換えたとたん、なんだか、つまらない話になってしまったぞ・・・。
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このコラムの執筆専門家
- 須永 豪
- (長野県 / 建築家)
- 須永豪・サバイバルデザイン
響きあう木の空間
森や山と人、地球が健全に回っていく様子を見届けたい。 木を街に届け人の営みに森をもたらし木が、森が、地球が、生命が、人が、そして星々や宇宙までもが響あいはじめるそんな木の建築空間宇宙の意図が起動する響きあう木の空間をつくろう