コストを下げた会社が賞賛された。
生産性を高めた会社が賞賛された。
リストラを断行した会社が賞賛された。
しかし本当に賞賛できるのだろうか?
確かに、社員に強いたコスト削減努力を上回るものを社長が残したのであればいい。
確かに、生産性を高めるために社員が行った創意工夫を上回るものを社長がやったのであればいい。
確かに、リストラの断行で被った社員の犠牲を上回る犠牲を社長が払ったのであればいい。
・社長がどれだけコストを下げたか?そして、それは量や質の面において社長としてふさわしいものだったのか?
・社長がどれだけ生産性を高めたか?そして、それは量や質の面において社長としてふさわしいものだったのか?
・社長がどれだけ犠牲を被ったか?そして、それは量や質の面において社長としてふさわしいものだったのか?
このような点を追求し、掘り下げ、評価論評した報道を私は知らない。
しかしコストを下げ、生産性を高め、リストラを断行した会社を或いはその会社のトップを褒め称える論評は知っている。
私たちが普段目にしている報道や論評はこの程度のものだ。
このような報道や論評を読んで、ものが分かった気になってはいけない。
(中沢努「思考のための習作」から抜粋)
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このコラムの執筆専門家

- 中沢 努
- (東京都 / コンサルタント・研修講師・講演講師)
- パンセ・ソバージュ・アンド・カンパニー 代表
「お客様を深く考えさせる」・・知識でなく「体験」を提供します
これまでの20年で見えてきたのは、「小さいこと」を変えないままで「大きいこと」を変えようとする企業の姿。私が教えるのは「なぜ、そうなるのか」ということです。当たり前のことができていないことを気づかせ、どうしたら良いかを考えさせます。
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