- 津田 朋延
- 株式会社sunia 一級建築士事務所 一級建築士/京都精華大学建築学科・講師
- 建築家
対象:住宅設計・構造
昨年の初めに始まった、軽井沢の別荘のプロジェクトが、
GW前に完成いたしました。
敷地の調査から始まり、設計に約半年、施工に約7ヶ月を
要した計画でしたが、このGW前に無事に建築主に引渡す
ことができ、とても充実した連休をここで過ごされたとのこと。
建築は南斜面の頂部に建てられています。
敷地の大きさは約600坪ですが、裏には谷が
あり、十分な借景を楽しめます。
屋根は5つに分断されており、建築の大きさを
自然のスケールになじませるように、様々な
勾配を組み合わせて構成されています。
リビングルームと、寝室・ロフトにつながる階段。
階段横には 薪ストーブと書棚が配置されています。
ダイニングルーム。
ここから北側にデッキテラスが張り出していて、
浅間山を望むことができます。
リビングとキッチン、上部にロフトがあります。
キッチンの奥には6畳の和室があります。
南側のデッキテラス。
3mの奥行きをベンチ型の手摺で取り囲んでいます。
この建築のひとつの特徴は、普段は家族が自然と一体に
なって過ごすための最適なスケールでありながら、
ときには たくさんの人たちを招くことができる解放的で
連続的な空間のつなぎかたにあります。
寝室はひとつしかなく、どちらかというと屋根裏的な
空間で、キングサイズのベッド+αという大きさしか
ありません。
この寝室の大きさも、開放的な空間の中で、寝るとき
だけは「ひっそりと籠もる」ために必要なスケールです。
ちなみに、寝室からも浅間山の眺望が望めます。
特に日暮れ時の山の稜線が格別であるとのこと。
suniaにとって、新しいタイプの建築でしたが、
建築主にほんとうにご満足いただけたようで、
遠い道のりを何度も通った苦労が実った成功作だと
自信をもつことができました。
これからも、周囲の木々に負けないように、
どんどん成長していくことを心より祈っています。
オーナーご家族、ほんとうにありがとうございました。
そして施工に携わっていただいたすべての方々、
心の底から感謝しております。
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