- 大関 浩伸
- 株式会社フォートラスト 代表取締役 FP技能士
- 東京都
- 保険アドバイザー
対象:保険設計・保険見直し
1%台になって久しいですが、そんな時に「外貨建終身保険」の
販売件数が堅調に伸びた時期が続きました。
これは、どちらかといえば特別に商品が優れているというものではなく、
ある仮説を基に「セールス研究・販売トークの徹底」がなされた結果という
色が濃いものです。
当時、保険営業マンがプッシュしていた根拠は・・・
1.円建てより掛け金が安い(予定利率が高いため)
2.解約返戻金額などいいパフォーマンスが期待できる(予定利率が高いため)
3.何だかんだ言っても、ドルが強い筈(長期スパンでは、円安になる筈)
4.為替リスクも好転する可能性が高い
というものです。
仮説に基づかないものは、「1」のみですが、
一昨年のリーマンショックからの、ドル神話崩壊?、そして長引く円高不況は
全く想定外だったわけです。
外貨建保険の目的が、仮に「利殖目的」で、投資経験があり、少々のリスクは
納得済みという方ならいいですが、そうではなく
「セールス話法の口車に乗せられての加入だった」としたら、とんだ迷惑になって
しまう可能性を秘めています。
「保険金」をわざわざ外貨でもらいたいって思う方はどれほどいらっしゃるのかは
甚だ疑問です。
今だから、こうして、その当時のセールストークの検証が行えるのですが、
教訓としては、「仮説に基づく損得勘定のみによる保険加入」は慎重に・・・
というところのようですね。