それに対して現代の子供は、学校が終わったら直ぐに塾へ直行し、帰宅後も休日も室内でテレビゲームやパソコン、携帯電話などに興じます。泥だらけや砂だらけになる機会は殆んどなく、もしなったとしても母親や教師にひどく怒られるので、うかうか外遊びもできません。
そのため鼻たれ小僧にはめったにお目にかかれず、きわめて清潔で一見快適な環境に暮らしているように見えますが、結果的にアトピーなどのアレルギー疾患の蔓延に繋がっている可能性が高いのです。従って、「快適さ」ということに関して考え直す時期に来ていると思われます。
かといって細菌や寄生虫を好んで口にするという訳にもいきません。一つの解決方法は「腸内細菌」です。乳酸菌やビフィズス菌など腸内のいわゆる善玉菌を日常的に体内に取り入れることで、アレルギー疾患が優位に減少した、という研究結果が出ています。
具体的には、ヨーグルトのような形で乳酸菌を摂取する方法もありますし、漬け物などの発酵食品を積極的に摂る方法もあります。100%の純度の乳酸菌製剤が商品化されており、それを内服する方法はかなり強力な抗アレルギー療法といえます・・(続く)
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このコラムの執筆専門家
- 吉野 真人
- (東京都 / 医師)
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