良質で長持ちする住宅ストック増を誘導すべく政策でしょう。
環境のことからみても 一番は つくった建物をできるだけ壊さない
ようにすることが有用なわけですから、方向性は 正しい。
たしかに 住宅の寿命は 人間のそれよりも 長いはず。
取得した住宅は一世代で終らせるべきでない、というコンセンサスへの
Change! と われわれ 住宅を造る側での 出血も必要でしょう。
長期優良住宅 認定の基準 のいくつかは
住宅性能評価制度 の 評価項目のいくつかとリンクしておいます。
すこし いじわるな見方ですが
せっかく鳴り物入りで導入しなから、いまいち、巷の存在感のうすい
住宅性能評価を 活用させたい お役人さん側の意図も感じます。
また 住宅の評価を 物理的な数値基準だけで 決めてしまうことに
若干 抵抗をおぼえる建築家の方々もおられましょう。
なにゆう わたしもですが、 ま それはそれとして
都市では高さや広さなど規制や制約から 建物の計画に工夫が生まれ
それが ぎゃくに 建物や街並に個性をあたえているのも 事実。
ここはひとつ ポジティブ にとらえていきたい。
耐震:等級2以上(または免震建築物)
劣化軽減:等級3
維持管理:等級3
温熱環境:等級4(次世代省エネルギー基準)
当然 開口部のガラスは ペア。
コーナーをガラスの突き合わせ で 納めるディテールはむつかしい。
開放感は犠牲になるも、サッシのコーナー部分は ほだて が現実的。
木造住宅では
劣化軽減の 基礎上端の地面から40cm 以上の規定が 意外にきつい。
これは 基礎上部の土台を 雨の跳ね返りからまもるためだそうだが
高さ制限から逆算していけば、当然 1階の床面は基礎上部より下面。
たしかに、バリアフリーという観点からも そのほうがのぞましい。
室内に 幅木のように基礎のコンクリートが見えてしまう。
この部分 内断熱なら 断熱材+PB+仕上 と どんどん部屋内寸法を
浸食します。1階だけなら と思いきや さて、階段は 吹抜けは‥
難局は 設計者の手腕の見せどころ。
規格品のワクでしか解決できない住宅メーカーさんではない
建築家の仕事ではないのか、と 考えはじめております。
このコラムの執筆専門家
- 岩間 隆司
- (東京都 / 建築家)
- 株式会社ソキウス 代表取締役
スマートに シンプルに 住う。 都市型住宅・集合住宅
都市の厳しい条件のもとでも、住宅や集合住宅を実現させてきました。住宅計画における制約は、生活空間に個性が生まれる、ひとつの契機として、ポジティブにとらえております。
03-5735-9700
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