2010年の家計を考える - ライフプラン・生涯設計 - 専門家プロファイル

吉野 充巨
オフィスマイエフ・ピー 代表
東京都
ファイナンシャルプランナー

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対象:家計・ライフプラン

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閲覧数順 2024年04月19日更新

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2010年の家計を考える

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ライフプランと家計
2010年明けましておめでとうございます。新しい10年がスタートしましたが、日本の経済の展望はより不確実性をましております。そこで今号は「家計の将来に備えて」をテーマに私見を述べさせて頂きます。

結論を先に述べれば、”政治に頼まず、自己責任で家計を守ろう”です。

☆家計はとてもシンプルな構造です。

1.収入− 2.支出+ 3.( 資産×運用利率) = 4.貯蓄(年間の増・減)
で表されます。これを基に新年の展望を述べさせて頂きます

1.日本経済の収入源として、GDPの伸びを見ると、昨年末に政府は、2020年まで名目で平均3%の成長を目標と掲げました。でも、具体的施策は明示されていません。従いまして政府への期待度はかなり割り引かれるものと思われます。

また、国外の投資家は日本市場が魅力が乏しいものと感じているようで、日本を通り越して東アジア世界に投資先を絞り込んでいます。私、GDPの延びは、過去と同じように1%程度ではないかと考えています。(当らないで欲しいと願いながら書いています)

2.一方家計に対しては、社会主義政権と思うばかりの、福祉バラマキ型の施策が今後短くても4年、長ければ8年続きますので、お子様がいらっしゃる家庭などでは、収入増が期待できます。

ただ、国債発行の記事でも分かるように、日本全体の貯蓄を取り崩していますので、何れは伸びが止まるものと考えています。

⇒此処から見えてくるものは、増税です。例えばガソリン税は安くならずに環境税に衣替えしています。また、子供手当ての導入から、所得控除の種々の施策は徐々になくなることが予想され、実質収入が増えるかは疑問です。

3.支出面では、デフレが暫らくは続きますので、消費者物価指数は上がらず、お金の価値が上がり支出増は見込まずにいても宜しいのではないかと考えています。お子様の教育費は私立への進学率の拡大で上昇するものと思われます。物価は上がりませんので年金生活者にとっては暮しやすい国と思いますが、その年金を支払う若い方たちにとっては重い負担が待っています。

4.資産運用の一番は、負債の低減です。
デフレ時は現預金の価値は上昇しますが、ローンの実質負担も上がります。一見利子率が低いので、得しているように思われますが、現金の価値が上がっているのですから、返済額としてのお金の価値も上がっています。したがって住宅ローン、クレジットローンなどの個人ローンは早く返すべきです。

また、ご承知の通り、元利均等払いの住宅ローンでは早期に返すことで、利息分も大きく減少します。資金の運用をお考えの前に、有利な投資先としてローンの返済をお考えください。リスクが無い利息分が収益と看做せる有利
な投資です。

5.資産の運用をお考えになる場合には、分散投資をお勧めします。
新興国の伸びに惑わされて、資金の多くを投じるのはお勧めしません。

現実的な投資として、短期金融商品、国内債券、国内株式、海外債券、海外株式の5資産に均等に配分した場合、私が保有するソフト(10年間の指数データが入っています)では、期待リターン4.2%、リスクが7.7%です。これは単年度の成果の68%が−3.5%〜+11.9%の範囲に入り、95%の成果が−11.3%〜+19.6%の範囲に入ることを示します。

全てが指数による試算のため手数料などのコストは入っていません。期待リターンから0.5%から2.0%を減じる必要があります。

一番の低コストは現物(個別株と個別の債券)を購入し10年間暖めること、次の低コスト市場指数に連動するETFで構成すること、次は低信託報酬のインデックスファンドをノーロードで購入することです。アクティブファンドで構成することは、コスト高でインデックスを上回る成果は確率的に低いものになります。

株式と債券を組み合わせるのは、景気循環の中で価格の上昇期と下降期が逆相関になるからです。

⇒保険はリスクに備える商品ですが、自分保険(貯蓄)が有れば必要性が低いものになります。年金もご自分の
責任で作ることをお勧めします。但し、国民年金基金、個人型確定拠出年金、小規模共済など、所得控除が受け
られ、運用中は非課税の公的な精度を先ず最初に選び、その後に積立のご利用をお勧めします。