弊社の管理している物件に
渋谷の飲食専門ビルがあります。
現在営業中の和風居酒屋さんから9月に解約予告が入り、
12月末で退去することになりました。
募集に関して、
以前は一日に数件、多い時は10件以上の問合せがあり
ほとんど空室期間がなかった物件ですが、
今回はまったく様子が違います。
帝国データバンク発行の新聞によると
最近飲食業の倒産が増えており、
特に居酒屋系は飲食業全体の40%近くを占め、
大変厳しい状況にあるとのこと。
この逆風下ですから、
新規にお店をオープンしようとする人も
少なくなっています。
募集を始めて約3ヶ月。
ここまで苦戦すると思っていませんでしたが、
ようやく申込みが入りました。
申込みの決め手になったのは、
保証金の値下げとフリーレント。
保証会社との契約を条件に
保証金を賃料の15ヶ月分から8ヶ月分に下げ、
1-2月の閑散期を支援する目的で
その期間をフリーレントにしました。
また、礼金2ヶ月分→ゼロにし、
その代わり
退去時に保証金から2ヶ月分を償却するようにしました。
とにかく初期費用を少なくする募集戦略を取ったわけです。
この条件で募集を開始し
5日ほどで今回の申込が入りました。
住居系物件でも同様の流れがあります。
「とにかく初期費用を抑えたい、
ダブリ家賃を抑えたいというお客様が非常に多い。」と
多くの客付専門業者さんから聞きます。
とくに最近はなりふり構わず
「来年4月からの入居OK」などという
TVコマーシャルを流している会社もあるためか、
「即入居可」の物件に
4月からの賃料発生で申込をしてくる学生さんなどが
増えています。
HOME’Sマーケットレポート(10月度)によると、
東京のワンルーム、1DKの平均敷金は前年比▲10%、
礼金にいたっては▲21%(対前年)になっています。
神奈川も礼金が▲22.1%(ワンルーム・対前年)。
千葉、埼玉にいたっては
「礼金を設定すること自体が難しくなっている状況」
とレポートしています。
1-3月は多少改善するものと期待していますが、
賃貸のオンシーズンとはいえ
景気が本格回復しない限り
この流れは変わらないかもしれません。
「とにかく安く」
これがキーワードです。
ただし、
「一時金を安くした分賃料は高くする」
といったことはご法度です。
むしろ賃料も
競合物件より低めに設定する。
こうしなければ、
一時金下げの効果は半減してしまいます。
賃貸物件を探す人も
予算には非常にシビアになっています。
株式会社イー・エム・ピー
代表取締役 中村嘉宏:談
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