長期優良住宅先導モデル 上棟風景3 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

鈴木 克彦
株式会社マクス 代表取締役
建築家

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対象:住宅設計・構造

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長期優良住宅先導モデル 上棟風景3

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長期優良住宅先導モデルの家 富士市 先導モデルの家
富士市の長期優良住宅先導モデルの家です。
引き続き上棟作業の様子をご紹介させていただきます。
三回目の本日で上棟作業風景は最終回です。

今回のお宅は、長期優良住宅のもう一歩上の、国から200万円が貰える「先導モデル」というものですが、当然、長期優良住宅の基準を満たした上で、おまけにもう一工夫、というイメージです。

長期優良住宅の一つの大きな基準として、「耐震等級2」というのがあります。

耐震等級2とは、住宅性能表示制度において、建物の耐震的な強さを示す等級(指標)で、
「構造躯体の倒壊等防止」、
「構造躯体の損傷防止」、
「その他」、
の3つがあります。

建築基準法の耐震基準を満たせば、つまり基準法の1倍で「等級1」、
1.25倍なら「等級2」、
1.5倍なら「等級3」となります。

ちなみに、耐震等級を取得した住宅は等級に応じて地震保険料の割引を受けられます。


長期優良住宅では、耐震等級2が求められるのですが、何故3じゃないの?
と思われることと思います。

3を基準にしてしまうと、吹き抜けや大きな窓に代表される、いわゆる開放的な 間取りが、ほとんど不可能になってしまい、自由度がかなり下がってしまうからだと思います。


話を元に戻しますが、この耐震等級2を取るために、垂直方向の壁だけでなく、水平方向の床や屋根の強さ=剛性を高める必要があります。

構造計算をすると、法律上どうしても合板に頼らざるを得なくなります。


と、前置きが長くなりましたが、屋根に合板を張っていたのが前回までのお話し。



特に屋根の合板は、高熱にさらされるので、耐久性を増すため、保護の意味で合板の上にインシュレーションボードを重ね張りしているところです。

インシュレーションボードとは、軟質繊維板の事で、造作材に一般的に使われる新建材(マクスでは無垢の方が一般的ですが)の基材のMDFも、軟質繊維板の仲間で、
他にも、合成樹脂で強度をアップして耐力面材として使われる物や、
アスファルト処理して耐水性を高めたシージングボードなども、この軟質繊維板の分類となります。

木繊維を絡ませて熱処理で固めた物で、多少の断熱性があり、柔らかいのでクッション材として床下地に使われたりしますが、それ自体では耐久性のある材料でもないので、今回は、合板の保護と、もう一つ、雨音の軽減、を目的にしています。


さて、耐震性を考える際、最も大事なのは…

写真が二枚しか掲載できないため、続きは私のブログのこちらのページでどうぞ。

ブログでは毎日現場風景をアップしておりますので、
【富士市】長期優良住宅先導モデルの家の現場風景も是非ご覧下さい。

鈴木克彦 『頑張れ四代目日記』 より


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施工:株式会社マクス