- 宮本 ゆかり
- マイウェイネットワーク
- ビジネススキル講師
対象:ビジネススキル
無名の主婦なので、本はほとんど知人・友人にしか売れないのですが、それでも「ブッ跳び主婦、会社を興す」という起業体験本は、わずかながら全国の本屋でも並んだらしく、ごく稀に、全国の見知らぬ読者の方からメールやお手紙をいただくことがあります。
毎年、何万冊という新刊本が出版されていますが、そのほとんどが店頭に並ぶことはありません。
奇跡的に並べられたとしても、売れっ子作家以外の本は本棚の片隅にちょこっと置かれるだけで、数日たっても売れなければ、即、出版社に返品されてしまいます。
そのような過酷な運命の中で、一冊の本(著者)が一人の読者と出会うということは、まさに運命的な出会いとしか思えないのです。
以前、そんな読者のお一人と、感激の対面をする機会に恵まれました。
その方は千葉県木更津市在住の40代の主婦。
不思議なことに、その方が最近知り合ったという女性が、たまたま私とも知り合いで、「彼女」と、直接お会いする場をセッティングしてくれたのです。
ファミリーレストランで食事をしながらお話をしたのですが、初対面とは思えないほど打ち解けて、身の上話をしてくださいました。
それは、今の明るい40代のお顔からは想像もできないような壮絶な人生でした。
数年前、ご自身は難病を患って意識不明の重体(6日間の臨死体験)を経験。更にお子さんも何万人に一人という難病を患い、その時は親子心中をしようと試みたそうです。
ところが、どん底で出会った様々な人とのご縁から人生観が変わり、見事に克服していかれたのです。
特にお子さんの病気に関しては、「助かるかどうかわからない手術を受けて病気と闘うのではなく、病気と共存しながら食物療法をしていこう」と決めたそうです。
その日から電子レンジを捨て、コンビニ弁当などは一切禁止。すべて無農薬の野菜を使った愛情こもった手作りの食事を子供に与えることで、病気を克服していったそうです。
まさに“母の愛は強し” を実感しました。
彼女いわく「母親が変われば世の中は変わると思います」。
私もまったく同感です。
意気投合して盛り上がっているその場で、彼女はかばんの中から一冊の手帳を取り出して見せてくれました。
「ここに、私の叶えたい夢がいくつか書いてあるんです。その中の一つに、ほら、“宮本ゆかりさんと会うこと”と書いてあります。
この夢は今日実現しました。夢は実現するということを、もっと多くの人に伝えたいと思います。来月、宮本さんの講演会を企画しますので、是非また木更津にいらしてください」。
(その後、講演会は実現しました)
こんな彼女の行動力には、脱帽です。
強くて優しい彼女のようなお母さんがたくさん増えたら、きっと日本の未来に希望がもてそうです。